第365回「何をやっても恋愛だけが上手くいかないスパイラルに陥っていたら その3」
言い寄ってくる異性はいなかったのか
ここまで読まれた中で、このように疑問に持たれた方がいらっしゃるかもしれません。
片思い失恋のサイクルは、全て私から好きになってアプローチをした結果であります。
既婚者の40代から60代の女性にはご厚意にしていただきまして、「なんで恋人がいないのか不思議でならない」と言われたこともありましたが、好きになった20代の女性とは例外なくトントン拍子には進みませんでした。
では、私に好意を持ってくれる独身女性は皆無だったのかと言うと、そうではありませんでした。
30歳の時に参加した街コンで連絡先を交換した女性とは即デートをする仲にまでなりましたし、相手の反応も片思い中とはウソのように好意的でした。
また、学生時代の同級生の紹介で、一つ年上の女性との縁もつながったり、同僚の友人女子を数名紹介してもらい、何回かデートを重ねられるような体験にも恵まれました。
けれども、私の中で密接になればなるほど、胸が苦しくなって行きました。
なぜならば、同時に片思いでアプローチ中の女性がいて、ますます相手の存在が際立って、気持ちが膨れ上がったからです。
紹介してもらった女性は恋愛を求めている気持ちが伝わってくるだけに、別の女性への想いを抱えたまま会い続けるのは申し訳ないと、片思いの女性一人に傾注する形に戻ったのです。
傍から見ればチャンスがあるのにもったいない、30代にもなって理想を追い求めている場合ではないと感じられるかもしれませんが、何より自分の心が動かない限りは行動に移すことはできませんでした。
私は同時進行できるような器用なタイプではなかったので、結果が出るのに時間がかかったという点もあるかもしれません。
片思いを一人で抱え続けていたのか
5年以上、10人を超える女性にアプローチを繰り返しては玉砕してきた私でしたが、決して一人で抱え込んでいたわけではありません。
一人で思い詰めるほど偏った思考や行動に移ってしまい、身が持たないことを知っていたからです。
前回のコラムでも触れましたが、利害関係がある会社の人間にはほとんど本当の事情は話しませんでした。
一人に話せば瞬く間に広がっていって、私自身の立ち位置に支障を及ぼす可能性があるので黙っていました。
けれども、中には職場恋愛のケースもあり、バレないように細心の注意を払ってきましたが、一部の人間には知られていました。
好きになった女性側が事情を話をしていたからです。
そんな私が本音を話せる場所と相手は、占い師でした。
私よりも年齢が上で、女心を学ぶ目的で女性占い師に頼りました。
占い依存にならないように、月に2000円以内と決めて、相性が合う一人の占い師さんに一年ほどお世話になりました。
「当たる」「当たらない」という結果を重視しがちですが、恋愛の相談とは突き詰めると男女のコミュニケーションについての学びですし、人として、男性として生きる上で大切な気づきをたくさん学ばせていただきました。
例えば、人と人との縁、恋愛と縁のつながりについて相談した時に、このような回答を頂戴しました。
縁のある人と言ってもいろいろなパターンがありますが、確かに結婚する縁の相手とはトントン拍子に進むパターンが多いと思います。
一概には言えませんが、進展しない、すれ違いが多い関係性の場合は、縁がない場合もありますが、…でも、必ず結婚する縁ばかりが“ご縁”というものでもなくて、関わり合いということを通じて何を学ぶか…というところのご縁もあります。
よく20代の頃にお付き合いしていた相手が、その後別れてお互いに他の人と結婚しても、また繋がり疎遠になりを繰り返している関係の方も多いです。
そういう関係性はまさに縁が強いのだと思います。あと事情で恋愛関係に発展しなくても、友人、知人のまま何年も交流のある縁が実は本当のご縁である場合もあるので、恋愛関係になる、結婚する、が本物の相手とは限らないことは言えます。
なので、本物の相手という視点で考えるのなら、必ずしも=結婚相手ではないですし、結婚相手であるのなら、合致した魂の学びがある相手なのだと思います。
その場合は、早く魂を成長させなくてはならないので、トントン拍子に進む場合が多いと思います。(例えすぐに別れても)
恋愛に関してですが、やはり恋愛というのもは意図してできるものではないために、自然のタイミングというものを待ったほうが良いかと思います。
もちろん、婚活やご縁がありそうな場所、集まりなんかに出掛ける努力をしたからこそ繋がるご縁もある場合もありますが、探しているときよりも探していない場所での出会いや、ある時ふと前々からの知り合いが急に…という展開のほうが多いものと思います。
気力があろうとなかろうと、仕事がてんてこ舞いでプライベートどころでなかろうと、年齢を重ねていっても、恋に落ちるときは落ちます。必ずご縁のある人はいるので、天に任せているくらいの気持ちで良いかと思います。
ご縁ある人とは必ず会えるようになっているので心配いりません。
出逢ってから数ヶ月以内にカップリングする知人のケースばかり耳にしていことで、「縁がある相手ならばすぐに結びつく」という固定観念が植え付けられそうになっていましたが、信頼している占い師さんからこのようなメッセージを送っていただいたおかげで、ふと肩の荷が楽になったことを覚えています。
諦める、諦めないの葛藤に苦しまれている方は、思い切って第三者(できればその道のエキスパート)に相談してみてください。すぐに動くことで、運の流れが変化するかもしれません。
頑張れば頑張るほど上手くいかなくなるのが片思いの特徴です
前述した占い師さんの言葉の中にもありますが、必死になって縁にこだわろうとするほど上手く回らなくなるのが私の実体験から共通していたパターンでした。
一刻も早く「付き合う」という結果が欲しい。
自分だけが置いていかれるようで、焦りが止まらない。
このような思想に駆られている時は、完全に「自分目線」になっています。
他者との比較によって自分が劣っているように思える、そう囚われ始めると、恋愛が上手くいかなくなるスパイラルに突入するリスクが高いです。
なぜならば、そのプレッシャーは相手に伝わるからです。
そんなはずがない。言動には細心の注意を払っているのだから。
と、否定したくなるかもしれませんが、LINE等のやり取り一つを取っても、そのような境地に立たされている時には、無意識でも相手を追い詰めてしまうような発信をしてしまいがちなのです。
「デートする」「付き合う」という結果を出そうと頑張れば頑張るほど、相手の心は束縛されているように感じられて、距離が開いてしまうというサイクルに陥らないためには、結果に固執しないように目線を切り替えることが何より肝心だと経験上感じています。
現に私も好きになった女性を追い続けていた時は、相手から連絡が入ることが10回に1回くらいの割合しかなかったものの、しばらく連絡を控えたことで、相手から発信が来るようになったり、それまで食事に誘ってみはぐらかされていたのに、すんなり決行できたという流れが何度かありました。
何度上手くいかなくても諦めなければ
以上、私が5年以上かけて片思いが上手くいかなかった体験談を3回にわたってまとめました。まだまだまとめきれない細かい経験はたくさんあるので、今後コラムで小出しにして行きたいと思います。
恋愛は相手の気持ちがある以上、どれだけ頑張っても諦めなければならない時、見切りをつけなければならないタイミングが必ず訪れます。
けれども自分の可能性を信じることを諦めない限り、成就の瞬間は必ず訪れます。
私は何十回と相手にパートナーとして受け止められなくとも、自分の気持ちに正直に、アプローチすることだけは諦めませんでした。
結果が出なければ意味が無いとも捉えられますが、私はこの思い通りにならない経験から絶望という闇と、希望という光の二面を行き来してきました。
片思い失恋のどこに希望があるのかという指摘があるかもしれませんが、一人の異性を追い続けて、気持ちを伝え続けることができる。
そういう存在がいて、コミュニケーションを交わせただけでも財産だと今だからこそ振り返ることができます。
片思いは決して恥ずかしいことではありません。
本気になって行動されているみなさんの可能性を私は信じています。
投稿者プロフィール
-
恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。
筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。
男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。
関連取得資格
公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種
最新の投稿
- 上手くいかない恋愛関係2024年7月11日第387回「連絡待ちの相手に、連絡した方がよいのか迷っていた時に」
- 上手くいかない恋愛関係2024年5月30日第386回「頑張るのを止めた途端に恋愛が成就したわけ」
- 上手くいかない恋愛関係2024年5月27日第385回「上手くいかなかった過去の恋が忘れられない理由は”ツァイガルニク効果”」
- 上手くいかない恋愛関係2024年5月19日第384回「あれもこれもほしがるなよ」
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません