第388回「30年ぶりの再会と『違和感』の正体|美化された過去を手放し『自分軸』の未来へ進む心理学」
お仕事や子育て、日々の生活に追われる中で、ふと「あの頃の思い出」や「昔好きだった人、仲が良かった友人」のことを思い出して切なくなる瞬間はありませんか?
どれだけ時間が経っても忘れられない記憶は、脳内で美化され、知らず知らずのうちに今の自分を縛る「過去への執着」になっていることがあります。
今回は、私自身が体験した「小学生以来、30年ぶりに再会した旧友との出来事」を通じて、過去の幻想を手放し、今の自分(自分軸)として未来へ歩み出すためのヒントをお届けします。
1. 30年前の「一歩通行の不満」と突然のフェードアウト
話は30年ほど前、私が小学生だった頃にさかのぼります。
当時、夏休みの間ほぼ毎日自宅に遊びに行くほど仲が良かった友人・H君がいました。
しかし、子どもながらに私にはひとつだけ引っかかる不満がありました。
「いつも自分から誘ってばかりで、H君から誘ってくれることは一度もない」
「自分ばかりが必死になっているのでは」という一方通行感に嫌気がさした私は、ある時「自分から誘うのをやめたらどうなるか」という試みをしてみたのです。
結果、H君から誘ってくることはなく、そのまま気まずくなって口をきかなくなり、クラス替えや進学を経て関係は完全に断絶(フェードアウト)してしまいました。
自分から遮断したからこそ、心の中には「楽しかったキレイな思い出」ばかりが残り、夏の季節が来るたびに「また会って当時の話をしたいな」と妄想を膨らませていたのです。
2. 偶然の再会と、胸に芽生えた「違和感」の答え合わせ
そしてしばしの時が流れ、偶然の重なりから、街角で30年ぶりにH君と再会し、言葉を交わす機会に恵まれました。
タイムスリップしたような懐かしさから、私は矢継ぎ早に当時の思い出話や「実はあの時、自分が引き下がった理由」を打ち明けました。長年、心の奥に引っかかっていたトゲを抜き、答え合わせをするような感覚でした。
しかし、長年の思い出話に花を咲かせる中で、感謝と同時に「強烈な違和感(言葉にできない何かが違う感覚)」が込み上げてきたのです。
- H君は相変わらず自分から話題を振ることはなく、ただ話を聞いているだけだった
- 私が脳内で描いていた「美化されたH君像」と「現実のH君像」の間に大きな温度差があった
- 30年前に自分が感じ取って離れることを選んだ「違和感の正体」は正しかったのだと気づいた
一方通行の関係性に寂しさを覚えて離れた小学生のあの頃と、本質は何も変わっていなかったのです。
3. 美化された過去が「成仏」した瞬間
この再会を経たことで、私の中にあった「美化された幻想の過去」は静かに成仏していきました。
「あの時こうしていれば」
「もし関係が続いていれば」
というタラレバの妄想は消え去り、
「自分の直感(違和感)は間違っていなかった」
「もう過去ではなく、今の自分の足元(未来)を見よう」
と、視点を180度切り替えることができたのです。
恋愛や人間関係において、過去の相手や思い出に囚われてしまう時、人は「過去の現実そのもの」ではなく、「自分の脳内で都合よく美化された幻想(相手軸)」に執着しています。
- 違和感を無視して離れた過去があっても、自分を責める必要はない
- 「美化された思い出」と「今の現実」には温度差があると認識する
- 過去の答え合わせを終えたら、未練を手放して「今の自分(自分軸)」に集中する
まとめ:過去に留まらず、今日から新しい景色を描こう
もしあなたにも、どうしても忘れられない過去の恋人や友人がいるなら、その思いを日記やブログに書き出したり、信頼できる誰かに話したりして、一度外へ吐き出してみてください。
可能であるならば、一歩踏み出して連絡や確認をしてみるのも手です。
現実に向き合った時、あるいは自分の本心に気づけた時、過去の呪縛から解き放たれて「新しい一歩」を踏み出せるようになります。
ご縁のある相手ならば、どんなに歳月が流れても必然のような偶然で再び交差することもあります。
「過去の出来事に囚われて前を向けない」
「あの時の選択が正しかったのか分からず苦しい」
とお悩みの際は、いつでも私に胸の内を聴かせてくださいね。
あなたが過去を優しく抱きしめ、自分軸で新しい未来を描けるよう寄り添いサポートいたします。
投稿者プロフィール
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たかさん(公認心理師 )
恋愛や人間関係で悩み、自分を見失っている方に向けた心理コラムを22年間執筆・発信。
メールや通話による1対1の心理カウンセリングは20年以上継続し、累計5,000件以上の相談実績を持つ。
大手ニュースメディア(マイナビニュース等)でのコラム掲載実績多数。
筆者自身、20代から30代前半にかけて「10回連続で片思い失恋を経験する」という壮絶な挫折を経験。
必死なアプローチによる空回りや過度な執着、自尊心の崩壊を自ら乗り越えてきた。
心理学の専門知識(公認心理師・精神保健福祉士などの国家資格)と、実体験に基づく独自のカウンセリング手法を融合。
「相手軸」の執着や過剰適応から抜け出し、ありのままの「自分軸」を取り戻すための具体的なアプローチを提案している。
相手の心理が分からない、過去の未練や執着から抜け出せないと悩む方々へ寄り添い、心の整理と自己受容をサポートする「心の伴走者」として活動中。
【保有資格】
公認心理師(心理職唯一の国家資格)
精神保健福祉士(国家資格)
国家資格キャリアコンサルタント(国家資格)
伴走型支援士
心理相談員
両立支援コーディネーター
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定 II種・III種






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