第364回「何をやっても恋愛だけが上手くいかないスパイラルに陥っていたら その2」

2019年5月27日実体験・人間考察コラム片思い失恋,片思い悟り,恋愛だけが上手くいかない


前回
は私が5年以上片思いを繰り返したものの成就しなかった過去について明かしました。

今回は苦しい片思いの現実とどのように向き合ってきたのかについて語っていきたいと思います。

一人の異性に恋愛対象として受け止めてもらえないしんどさ


20代後半になって周囲では結婚、出産ラッシュが相次ぐ中、自分はたった一人の女性とカップリングすることができずに、恋愛のスタートラインに立てないしんどさが何より精神的に重くのしかかりました。


20代前半までも決して恋愛が思い通りになっていたわけではありませんでしたが、自分のことを好きになってくれた女性が少なからずいた実績から、「それでもいつか叶えるために片思いを続けたい」というモチベーションにもつながっていました。

けれども、その想いは具現化しませんでした。
一年経ち、二年が経ち、好きになった対象が時の流れの中で変わっても、成就することがありませんでした。

結果が伴わないことの連続で、何が悪いのか、足りないのか、自分で分析しても正しい答えを見つけられずにいました。


片思いの期限は一年と決めていたので、どうしても進展が見られない時の最終手段として告白をするというアクションも起こしましたが、「OK」をもらえることはありませんでした。

はっきりと恋愛対象として見られないと断られたわけではないことから、諦めずに二年目に突入した女性もいました。

いずれにしてもその顛末は、音信不通になったり、デートに誘っても既読スルーになる等してサイレントピリオド(暗黙の終了)を突きつけられるというパターンが両手で数えられるくらい重なりました。

数ヶ月から一年かけてそのような展開が続くと、

「また次回も同じパターンになるのではないか」

という先入観が脳裏に植え付けられるようになってきます。


この自分で作り出したイメージによって、その後の未来が大きく左右することを身をもって痛感しました。

「どうせ上手くいかないだろう」と守りの姿勢に転じた瞬間、実際にその通りになります。

自ずと傷つくことを避けるような言動を相手に取るようになるので、一歩進んだ関係(例えばデートをする等)を構築することはできなくなります。

後になって「やっぱり思った通りになったじゃないか」と自分を納得させるように言い聞かせるわけですが、そうして予想通りになったとしても、そこに残るのは虚しさと自信喪失感だけです。

なぜならば、本当に望んでいたのは「成就の未来」だから。
傷つことを避けて恋愛成就は実現できないことは経験から分かっていました。

その反面で、「自分は上手くいく」というポジティブなビジョンを描き続けても、現実が乖離していることで、そんな自分が虚しくなり、すぐに「上手くいかない」イメージングに転換してしまいます。

そんな弱い自分を抑える克己心こそが未来の明暗を分ける分岐点となりました。


一つの恋愛が終わった後の心理的影響は多大なものです。

特に一人の異性にかけた時間が長いほど、心の整理に時間がかかるのも当然です。

両思い失恋も経験していますが、片思い失恋という形でも、どれだけ年齢を重ねていても、反動は残ります。

私は一つの恋に破れてからすぐに次に進んだのではなくて、数ヶ月以上時間を空けて気持ちが前向きになったタイミングで気になる異性に巡り合うというパターンが多かったです。

片思い失恋の場合は、相手に恋愛対象として受け止められた事実や交際した後の体験が得られない分、消化不良の想いが残りがちです。

要因を「自分に魅力がないから」と結論付けてしまうと、上述したように新しい出逢いが訪れた際にも、守りの姿勢に転じてしまって上手くいかなくなるスパイラルにはまりこんでしまうようになります。


私は努力不足による後悔だけは残したくなかったので、片思い期間はできる限りの最善を尽くしてきました。

時には、二人でプライベートで逢うまでにこぎつけずに、音信不通になって強制終了になった女性もいましたが、仕方がないと割り切るしかありませんでした。

連絡先を交換できてもその先に進めないことで、どれだけ恋愛のハードルが高いのかと、途方に暮れてしまう日が一度や二度でもありません。

恋愛ってこんなに難しいものだったのか?


そんな自問自答を常に繰り返していました。

出逢ってすぐにカップリングしたり、1年以内に婚姻するケースも数多のように存在するのに、自分は牛歩を続けていて、入り口にすら立てない。

時には恋愛の迷宮入りしてしまったような心境に陥りました。

恋愛というものは、自分の努力や熱意だけではどうすることもできないもので、相手の気持ちを無視してはならないわけですよね。

付き合うという形にこだわりすぎることで、自分の思いを押し付けることになり、上手くいかなくなることを肌で感じてきました。

よく、押し続ければ想いは届くと言われていますが、私の経験上は一年かけて押し続けてもプライベートの関係にこぎつけなかったり、告白することすらできない関係性や状況が続いている場合は、撤退せざるを得ないサインではないかと思っています。

それを認めるのは苦しいですし、決断するのには勇気が要りますが、頑張れば頑張るほど自分の心が荒んでしまいます。

諦めるは明らかに極めるという語源があると言われているように、どうすることもできなくなったら撤退するのが吉なのです。

不思議なことに、「もうほかに好きな人ができないのだろう」と悟っていても、遅かれ早かれ新しい出逢いがやってくるので心配はありません。


一方で、人の気持ちは水物なので、誘った時や告白をした時はタイミングではなかったという場合も往々にしてあります。


私も最初好きになった時には相手に恋人がいたので、どれだけ二人で会おうと図ってもかわされて応えてもらえなかったこともあります。
けれども諦めない過程で相手が恋人と別れて、それからスムーズに進んだという展開もありました。

相手の心境や環境を察知しつつ、「今がチャンス」というタイミングをつかめるかどうかで、進展できるかどうかにかかってくると思います。


相手のタイミングや展開は、自分の意思では操作できないという点も重要です。

私が一年かけてアプローチしてきて、告白をした三ヶ月後に元カレと復縁したという衝撃的な展開を迎えることもありました。

その時はさすがに、「この一年間は何だったのか」と自分が費やしてきた時間を憂いて絶望しましたが、かすかな気力が残されているうちに、やれるだけやったので仕方がなかったと諦めるように努めました。

自分が好きになるくらいですから、同時に他の同性からもアプローチされていたり、相手には出逢いのチャンスは複数存在するわけで、競争相手から選ばれなかった事実から目を背けるのは辛いですが、気持ちを切り替えるためにはショック療法のように重要である場合もあります。

玉砕の後に元カレの特徴を聞くと、自分とは正反対のような人間性だったので、こればかりは自分の意思ではどうすることもできないので仕方がなかったと納得できたところがありました。

仮に押しに負けたという形で同情で付き合えたとしても、長続きするはずがないと想像すると、相手のニーズに合った恋愛対象は私ではなかったという結論に到達しました。

相手のニーズに合わなかったことを認めた


他にもフリーの女性を一年かけて好きになった経験も複数ありましたが、どう頑張っても成就しないのは、相手が求める恋愛のニーズが私ではなかったからと認めることで、時間がかかっても次へと目線と気持ちを切り替えられました。

世の中には私を必要として、私も好きになれる女性が必ず存在するはずだと言い聞かし続けながら可能性を諦める道を選びませんでした。


相手のニーズやタイミングを常にうかがうことは忍耐力と洞察眼が求められることの連続ですが、片思い失恋を繰り返することで、精神的に屈強になったと感じられる部分もあり、だからこそめげずにまた新しい挑戦を重ねて行けました。

こうして文字でまとめると、成長ストーリーのようにも見えますが、当時は本当に谷底にいるようで、精神が荒んでいる時期も長かったです。

「いつかこの経験をコラムにして読者のみなさんに還元できる日がやってくるだろう」と客観視している自分もいたのが奮い立たせられたきっかけでもありました。

マイナスのように感じられても、全ての経験は無駄ではないと思えることが明日へのモチベーションにつながります。

続く

2019年5月27日

Posted by TAKA