第387回「連絡待ちの相手に、連絡した方がよいのか迷っていた時に」

男女共通して、私に相談してくださるケースの中で多いケースとして、「相手からの連絡を待っているのだが、このまま待ち続けてよいのか、それとも何かのアクションを取った方がよいのか」があげられます。

例えば、デートに誘って連絡待ちという場合や、関係がギクシャクしてしまったため、自分からは連絡しない宣言した場合等、様々なシチュエーションが存在します。

音沙汰がなくなってから、数日ということもあれば、数ヶ月、一年以上経っている場合等、人それぞれです。

背景がわからないので、「こうしたほうがいい」と、一概に言える言葉はないのですが、様々なケースに共通している点は、相手にとっては、今、連絡できないだけの何らかの事情がある可能性が高いということです。

それがわからなくて不安なので、私に相談くださる方がいらっしゃいます。

私ができることは、相談者様が話してくださった過去の経緯から推測できる可能性を提示するわけですが、実際の事情は相手でなければわかりません。

例えば、辛いかもしれませんが、忘れているのかもしれないですし、反対に真剣に色々と考えているからこそ連絡を控えているのかもしれません。

いずれにしても、優先順位が別にあるという事実がそこに存在することを認めることから対策が始まります。

相手の真意がわからない以上、ここで自分を優先するかどうかが分岐点です。

自分を優先するとは、思い切って連絡をしたいという欲求に従うか、それとも、まだ判断ができないので、連絡を控えたほうが良いという思いを継続するかです。

人の心は複雑で移り変わりますので、朝は「連絡は控える」と決意したとしても、午後になると、「やっぱり連絡したい」という相反する衝動に駆られることがあります。なにか二人の思い出にリンクした出来事に遭遇することで、連絡をしたくなるような場合もあるでしょう。

大事なのは、どんな自分でも、今は自分を優先して良いということです。

この活路が見いだせないような立ち止まった状況下で、「この先何を選ぶのが正解か」という正答は存在しません。

自分の中で折り合いがつけられそうな選択、心の中で、「これだ!」と強く思えた道を選べば、先に進めるようになります。

仮に連絡を取ったとして、相手から何の連絡が来なかったとしても、一歩踏み出したその行動によって、気持ちが過去から未来へ切り替わるきっかけを得られるメリットがあります。

ここで、具体例をあげますと、相手から「連絡します!」と言いながらも、数日、1週間以上経っても連絡が来ずに悶々としてたら、そろそろ連絡した方が良いか迷いますよね。

前述したように、連絡するもしないも、どちらを選んでも絶対的な正解はありません。

相手が連絡をすると言っているのに、自分からしてしまうのは、相手の意思を無視してしまったようで、躊躇してしまうという心理もあるかもしれません。

ですが、「いつくるのか」「なぜこないのか」が常に堂々巡りを繰り返し、何をやっていても、不安と妄想に支配されている日々はしんどいですよね。

「本当はもっとこうしたかった」という後悔や不完全燃焼の思いがあるからこそ、中途半端で立ち止まったようで苦しいのかもしれません。

そんな中水を差すようですが、相手にとっては優先順位が別にあり、連絡できない何らかの事情があるわけですよね。言い換えると、相手にとっての接触ニーズが今はないということです。

しんどいですが、今は連絡がほしいあなた様の期待には答えられない、という現実を認識しなければなりません。

その上で、自分が連絡を待っているのは、どんな思いからなのか、連絡が来れば不安から解放されるのか、この先どうなりたいのか、一人になったことで、色々と自分の本心と向き合っていることだと思います。

正解が存在しない以上、やはり連絡を取りたいと思えば取って見ればいいんです。

極端な話、明日自分自身も相手も生きているという保証はどこにもないので、自分の心の中で、「連絡しないと後悔する」という念が強く続いていたら、連絡したほうが結果はどうあれ、自分自身が楽になると思います。

もしかしたら、自分自身が楽になるために連絡するのは、自己中で、相手に申し訳ないと思うかもしれません。

あるいは、自分から連絡しない宣言をしている手前、撤回してまで行動するのはどうかという懸念もあるかもしれません。

ただ、この場合も現実を見てみると、相手の方が連絡をしてこないという現実がまずあります。そこに至る事情は様々でしょうが、連絡を取らないという選択を取られているわけで、もしあなた様とつながりたいという思いが優先すれば、何らかのアクションを取ってくる可能性が高いでしょう。

仮に、自分から連絡しない宣言をしていたとしても、こちらとつながりたい思いが残って、連絡を留めている状態だとしたら、あなた様の方から連絡というパスを投げることで、タイミングが合致する可能性がありますよね。

そんな都合の良い未来は描けないかもしれませんが、「可能性」という言葉を多用しているように、こればかりは連絡してみないことには、まずは相手の反応はわからないものです。

ですので、連絡しない宣言をしているけれども、またつながりたい思いが高ぶっているのならば、自ら動いてみるという勇気も大事なのかもしれません。

相手からのアクションをひたすら待っても、時間だけが過ぎていってしまうでしょうし、前述したように、人の心は移りゆくので、関心が薄れていってしまうかもしれません。

以上、連絡の是非についてまとめましたが、やはりいかなる選択を取っても、絶対的な正解は存在しませんので、あなた様が取った行動がベストだと振り返れるように願っております。

投稿者プロフィール

TAKA
TAKA
恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。

筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。

男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。


関連取得資格

公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種