第331回「人生のやり直しをテーマにしたアニメ『迷家』と『あやしい彼女』」

2016年5月14日恋愛オススメ情報迷家,あやしい彼女,レビュー

ちょうど二ヶ月ぶりのコラムです。

330回コラムを書き終えてからは、資格試験応援ブログ執筆や相談対応に集中していたため、新作を手がけずにいました。

というのは表面的な言い訳に近く、実際のところはネタが思いつかずに停滞していたわけですが。

この60日の間で、前のコラムで紹介した人生のやり直しをテーマにしたドラマ「スミカスミレ」とアニメ「僕だけがいない街」を通しで全部観終えました。

スミカスミレの最終回は最終的には70歳と25歳の45歳差の純愛模様でしたが、「過去を受け止める」ならぬ「未来を受け止める」というドラマだからこそ実現できる設定を活かした心のつながりから思わず感涙してしまいました。

僕だけがいない街は映画版も併せて観ましたが、結末からカタルシス効果を得ることが出来ず、イマイチな感想でした。

対してアニメ版は映画版とラストの展開が異なっており、勧善懲悪的なハッピーエンドで終わったので、救いのある終結でした。

脚本家は私が楽しみにしていた冬ドラマの「家族のカタチ」も手がけた後藤法子さんだけに期待していましたが、あのミステリー作品を実写化して数時間でテンポ良く収めるのは難しいのでしょうね。

せめて結末だけは納得の行くものにしてもらいたかったですが。

 

さて、今回のコラムの本題ですが、人生をやり直すことをテーマにしたアニメと映画がこの4月公開されました。

一つ目は、アニメ「迷家(まよいが)」です。

内容は、「第一回人生やり直しツアー」に参加した30人の男女が繰り広げる群像劇です。それぞれが社会に厭世観を覚えて行方不明者になり、人生をやり直すためにバスに乗り込み、都市伝説として語られる「納鳴村(ななきむら)」に向かうところから物語がスタートします。

納鳴村では現世でのシガラミに縛られないユートピアの様な暮らしができる……
と都市伝説のように囁かれていた。
現実の世界に絶望している…退屈な日常を抜け出したい…人生をやり直したい…。

それぞれの思惑や心の傷を抱えた30人を乗せ、
バスは山奥深くへと導かれてゆく……。

そして30人が行き着いたのは、
朽ちつつも微かに生活の匂いが残る無人の集落だった。

30人につきつけられる『納鳴村』の真実とは?
1話たりとも見逃せない! 謎が謎を呼ぶスリリングな展開!

迷家あらすじ解説まとめサイトより

シナリオ構成は、「心が叫びたがってるんだ。」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」で知られる脚本家岡田 麿里さんです。

MBS・TBS・CBC・BS-TBS『アニメイズム』B1枠にて放映中で、現在1話まで放送されています(2話は緊急報道番組放映のため、中止になりました)。

1話は登場人物それぞれの自己紹介から始まり、数人の参加者の心情描写や過去にスポットを当てていましたが、早速訳ありの背景が垣間見れました。

決して明るいストーリーでないので、万人受けはしないと思われますが、登場人物達がなぜ人生をやり直したいのか、その先にどのような未来が待っているのかという展開に私は注目しています。

これから個々人の過去や、やり直しの動機が少しずつ明かされていくことでしょう。


二つ目の人生やり直しをテーマとした映画作品は、「あやしい彼女」です。

スミカスミレのように、心はそのまま、肉体のみ若返るという設定は共通しています。

20歳の姿に若返ってしまった毒舌おばあちゃんが巻き起こす騒動を描いた韓国のヒット映画「怪しい彼女」を、「謝罪の王様」「舞妓Haaaan!!!」の水田伸生監督がリメイク。

ヒロインの20歳の姿を多部未華子が、73歳の姿を倍賞美津子が演じる。女手ひとつで娘を育てあげ、自分の望む人生を送ることができなかった73歳の瀬山カツは、ある日、娘とケンカして家を飛び出すい。

吸い寄せられるように1軒の写真館にたどり着いたカツは、そこで写真を撮り、店を出ると20歳の姿に戻っていた。

かつての美しい姿を取り戻したカツは、髪型や洋服、さらに名前も節子と変え、新しい人生を楽しみはじめる。やがて商店街ののど自慢大会に出場し、昭和歌謡を熱唱して会場中を魅了した彼女に、夢見ていた歌手になるチャンスが舞い込む。

映画.comより

私はまだ観ていませんが、ヤフーレビュー映画.comレビューもともに4月16日付けで5段階中4を超えている高評価です。

参照:主演多部未華子さんのインタビュー

 

最近、人生をやり直す系の作品が市場に出回る率が多くなり、支持率も高いのが特徴です。

現代人の多くが心の底では願っていたり、実際に実現させるために行動を起こしたがっているという表れもあるのかもしれません。

色々と紹介してきましたが、私からすれば、みなさんが自分を変えるために一歩踏み出す勇気を与えてもらえる作品に巡りあえればこれほど嬉しいことはありません。

5月14日追記

期間限定で東京都新宿アルタにて開催中の迷家展に行ってきました。

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2016年5月14日

Posted by TAKA