第71回「なぜか出逢いがなくて恋愛に縁がないことを嘆いているあなたへ」


恋愛したくてもそもそも出逢いってヤツが全くないんだよなぁ……。


付き合っている恋人もいなければ、好きな人もいなくて、恋愛する気は満々だけれども、肝心な出逢いがないんだよ。

もしも、みなさん自身が「それって自分のことだよ」と認められたら、今回のコラムが「恋愛へのモチベーション」について見方を変えるきっかけになれるかもしれません。

恋愛したくて出逢いを求めているけれども、なぜだかそこまで積極的に動く気にはならない。

でも恋はしたい。
 
このような悶々とした複雑な感情を抱えている方のお役に立てる内容になれればと願います。

恋愛する気はあるのだけれども、自分の周りの環境で、意識できるような異性がいない。

でも、恋愛に求める理想は高くて、そんな人間に簡単に巡り会って結ばれるわけもなく、時間だけが流れて行く。

同級生や同年齢の人間が次々と結婚して行く中、ただ年だけを取って、出逢いの気配さえないこの生活に、焦りが積っていく反面、

恋愛だけが人生の全てではない。

というような、ある意味人生を達観したような心境が交互に押し寄せてくる毎日。


新宿や池袋などの都会に出掛けると、いたるところに、輝いている異性が目に入り、

「ああいう人が恋人だったら、毎日楽しいんだろうな~」

とか、

カップルを見る度に、

「自分も
出逢いさえあればまたあの頃のような熱い感情を思い出せるんだけれどもなぁ~」

と、かつて誰かを好きでいた頃の輝いていた自分を懐古しながら、空想に耽っている。


日々、悪戦苦闘の連続である家庭環境から、「精神的にしんどい時に、自分を支えてくれるパートナー」を渇望するのは自然な心理です。

長い間恋愛をしていないと、昔恋人と付き合っていたような情熱や心の余裕がなくなってきていることを日に日に強く感じるようになり、
 
「また誰かを好きになって、誰かに必要とされたい」
 
という欲求が高くなっていくわけです。
 

出逢いさえあれば、また異性としての自信を取り戻すことができるのだ。


かつてのように、公私ともに充実した毎日を過ごせるのだと結論づきます。
 
ですが、それは絵に描いた餅で、そういった理想の出逢いは何年経っても自分のもとにやってこない。
 
周囲を見渡せば、社会人になって時間的制約が増えてしまったとしても、プライベートでは合コンや街コン、趣味のサークル活動など、出逢いの場に積極的に足を運んで、人脈を広げている人間もいるわけです。
 
そんなアクティブな人間がいるのを傍に、理想ばっかり高くて、いざ目の前に心トキメク女性が現れても、声を掛けることをためらっているのは、何が原因なのだろう。

出逢いのチャンスなんていうのは身近な場面でいくらでもあるわけなのに。

心の中では「出逢いは待っていもやってこない、自分から一歩踏み出さないと」と認識していても、いざリスクを負ってでも行動する気にはならない。


これまでのくだりは全て恋人がいなかった当時の私の心境でした。
 
ある時、その自分の心構えについて、なぜそういうアンバランスな気持ちになるのか真剣に考えたことがあります。

しばらく恋をしていなくて、あの頃のような積極的な自分を忘れているからだろうか。

もともと自信があって、軽いノリで異性に話しかけられるようなキャラではないから、動けないのだろうか。

 
どれだけ考えても、明確な答えは見つからずに、同じ毎日の繰り返しが続きましたが、ある時にふと一つの可能性が浮かびました。

自分が人生において求めているのは、恋愛が全てではないからではないか。

確かに置かれている環境は、恋愛をしていないからといって、生きていけないくらい不便で救いようがないような日々を送っているわけではありません。
 
「恋愛をしていないとまずいのではないか」と感じる瞬間は、同級生が結婚した時や、過去のコラムでも取り上げましたが、「第三者から、恋愛していないとおかしいのではないか」というような恋愛至上主義的な発言を浴びせられた場面などが共通してありました。

その時は、「自分も早く恋人を作って、結婚して、周りに追い付けないと、張りあえない」というプレッシャーに駆られるのでした。
 
少し時間が経って冷静になると、

「恋人ができたら良いけれど、長年独り身でいる経験から、焦ったり、じたばたしても絶対恋人はできない」

といった一つの結論にたどり着きます。


もしかしたら、出逢いに積極的になれない可能性の一つとしては、過去の失恋や恋愛のトラウマなど、まだ未解決で昇華しきれていない問題を抱えているのかもしれません。
 
頭では新しい恋愛を求めているけれども、恋愛に対して本腰をあげられない自分がいるのかもしれません。

出逢いがなくて、恋愛すらできないという不満が常日頃から頭の中にあるけれども、行動を起こす気にはならない場合は、

今は恋愛はお休みしていもいいんだよ。
自分を見つめ直す時間なんだよ。

という内なるメッセージが発信されているのかもしれません。

投稿者プロフィール

TAKA
TAKA
恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。

筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。

男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。


関連取得資格

公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種