第259回「あなたが人生に絶望していても、人生はあなたに期待している」

ビクトール・フランクル 絶望の果てに光がある (ワニ文庫)

君が生きる意味や目的を、世界に問いかけたり期待するのは間違っている。

世界こそがそれを君に問いかけ、君に期待しているのだ。

たとえあなたが人生に期待していなくても、人生は今もあなたに期待しているのです。

ヴィクトール・エミール・フランクル

第226回「幸せにならなければいけない症候群に駆られていたら-その2-」 でも取り上げた、オーストリア出身の精神科医、心理学者であるフランクルの名言です。

フランクルは、ナチス時代の強制収容所に収容された経験もあることで知られています。

人生が今も自分に期待しているという言葉は、当時収容所生活の中で絶望の淵に立たされて、自殺を考えていた二人の囚人に対して、フランクルが投げかけたものでした。

フランクルは続けてこのような言葉もかけました。

その人のことを必要としている誰か、その人によって実現されるべき何かが必ず世の中にはあって、その人によって発見されるのを待っている。

これは一人残らずあらゆる人にあてはまる人生の真実である。

だから、どんな人のいかなる人生であれ、そこから意味がなくなることは決してない。

人生からの期待が人を見放すことはないのである。


この言葉を聴いて、二人の囚人は自殺をとりやめたそうです。

一人は、自分の帰りを待っている家族がいることを思い出し、もう一人は、執筆してた著作シリーズの完成を終えるという使命を取り戻したのです。

あなたのことを必要としている誰かがこの広い世界のどこかで今日も待っている。


そう思えるだけで、生きる希望の灯は消えないものです。

どれだけ失恋を繰り返しても、就職試験に落ち続けても、その先に必ずそんな自分を待ち続けている誰かが待っていると思えれば、挑戦は続けられるものです。

私がこうしてコラムやブログを発信し続けたり、カウンセリング活動を長年行っているのも、私を必要としてくれるみなさんに出逢うためという理由に尽きます。

その思いがある限り、私はこれからも書き続けます。

人生は今もあなたに期待をしている。

あなたが人生に失望しようが、自信をなくそうが関係ない。

あなたに発見されるのを待っている。


その言葉を胸に、私は今回このコラムを発信しました。

投稿者プロフィール

TAKA
TAKA
恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。

筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。

男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。


関連取得資格

公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種