第277回「恋人と同棲中の異性に片思いをしていて苦しんでいたら その3」
※前回はこちらから
追いつめられた私は、自己中心的な考えを優先して、自分からは距離を置くという手段に徹しました。
とにかく楽になって、相手への執着を手放すための道を選んだのです。
私は行き場のない片想いに溺れ続けて、自分らしさを失いたくなかったのです。
片思いを諦めるという選択は、簡単なようでいざ実行に移するとなると容易いものではありません。
諦めた方が楽だと頭で分かっているし、第三者からもそうした方があなたのためになると異口同音にアドバイスされたとしても、
「わかっちゃいるけれども、やめられない」
という状態なのですよね。
諦めると決意しても、相手から連絡がくると(しかもあなたを求めるような内容だと)、
また気持ちがぶり返してしまうようなこともあるでしょう。
ここまで築いて来た関係性があるから、もう少しだけ深めれば風向きが変わるかもしれないという期待から、見切りをつけられなくなることもあるでしょう。
確かに、1年、2年と長丁場で向き合って行けば、いつの日にか自分の魅力が相手に伝わって、自分のもとにやってくる場合もなきにしもあらずです。
そういうエピソードも耳にしたことはあります。
好きになった人の幸せが自分の幸せだから、ずっとずっと想い続けるという形もあるでしょう。
けれども、先の見えない未来に希望を持ちながら、片思いを持続するために、並大抵の精神力ではもちません。
無理が祟って、心身共に参ってしまう可能性の方が高いのです。
そうなってしまったら、本末転倒なのです。
なぜならば、恋愛とは本来主人公が自分なわけであって、その自分が倒れてしまったら、その時点でゲームオーバーになってしまうからです。
リセットボタンを押して、ボロボロのコンディションから再始動することほど困難な生き方はありません。
私もそうですが、これまで片思いで苦しみ続けてきた1000名以上の男女が同じ道を辿っていました。
一人の異性にはまってしまうと、どんどん本来の自分らしさから遠ざかって行き、幸せが逃げていってしまうのです。
そこで、そんな悪循環から切り替えるためには、「完全に諦める」という高いハードルを設けずに、
「半分諦める」という選択が楽になるのです。
片思いの諸刃の刃として、好きになった人一辺倒に偏りがちという特徴があります。
一人に拘って、頭から離れなくなるのは、純愛というよりも、依存や執着心である場合が多いのです。
そして、その心理では、その恋は決して上手くいきません。
相手だけが自分の人生の全てではない。
確かにあの人と結ばれれば幸運なことだけれども、世の中にはまだたくさんの異性がいる。
こんなにも苦しまなくても済むような異性と出逢って成就すれば、それはそれとして良いのではないか。
ずっと一人の異性に夢中になっていたのならば、すぐにはそう思えないかもしれませんが、一度別の異性や世界に目を向けると、新しい視界が広がるものです。
そうやって、あの人への執着を遠ざけると、不思議なことに気持ちが楽になり、本来の自分を取り戻せるようになります。
その頃になると、ちょうどあの人の方から連絡が来るようになるかもしれませんが、
主導権は自分にあるということをしっかりと認識しておいてください。
相手からあなたを必要とする連絡が来れば、しめたものです。
今度はあなたのターンです。
もしかしたらもう不毛な恋だからと、のめりこまなくなるかもしれませんし、
冷静な目でもう一度やり取りしてみるかと、以前よりも余裕を持って向き合えるようになっているでしょう。
相手に振り回されずに、自分が取捨選択できればもう辛い片想いからは卒業です。
パートナーがいる相手だとしても、いつ関係性に綻びが生じるかは分かりません。
だからと言っても、期待して待ち続けるのは、相当しんどいものです。
万一別れたとしても、自分のもとにやってくるという保証は一切ないのですから。
追えば追うほど幸せが遠のいていくというのは事実です。
修行僧のように、あえてそれでも続けてみると言う苦しい選択を進む道もありでしょうし、
そこからでしか得られない経験も生まれるものですが、もしも限界を感じるようになったら、
一度距離を置いて、離れてみて関係性を見つめ直してみることもオススメします。
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