第95回「どうしても諦めきれない片思いにどうケリをつけるか」その1

2015年11月30日上手くいかない片思い

脈なしだとは痛いほど分かっているけれども、諦めきれない恋愛は、誰しも一度は経験されているでしょう。

今回、私が日々相談者様と関わっている中でも、印象深かったエピソードを前編と後編に分けてご紹介します。



相談者の名前を仮にK君とさせていただきます。

K君は22歳の男性です。

「好きな女性に告白して断られたけれども、どうしても諦められない、この先どうすれば良いのか分からない」という訴えから関わりが始まりました。

とあるイベントで意気投合したことが出逢いのきっかけでした。

社会人で、同年齢の女性です。

その女性の名前はSさんとしましょう。

K君はイベント終了後に、熱覚めやらぬ中、早速Sさんにメールを送り、お茶に誘うことに成功しました。


当日は彼女の都合から、数時間しか共有できませんでしたが、K君の彼女への気持ちは高ぶっていきます。

K君は、それからも猛アプローチを重ねて、何度かデートにこぎつけることができました。

そして、K君は出逢って3カ月後の4回目のデートの帰り道で、意を決意して、Sさんに告白しました。

返ってきたSさんの答えは、

「まだ出逢って間もないし、ゆっくり関係を深めてからでもいい?これからは友達以上の関係で行こう。

今、K君のことが異性として好きなのかわからないから、ゆっくり考えたい」

という内容でした。

彼氏・彼女の関係にはなれなかったものの、K君は告白できた満足感と、「まだ出逢ったばっかりだし、友達以上の関係になろう」という彼女の言葉から、今後の可能性を感じていました。

それから間もなくしてK君はSさんへの再告白を意識するようになります。

ところが、告白後から彼女の態度が急変します。

今まで応じていたデートの誘いも、「忙しいから」を決まり文句にかわされるようになりました。


K君は辟易しながらも代替案として、

「もし迷惑じゃなかったら、電話で話をしたいと思うんだけど」と言う趣旨のメールを送ったものの、返って来たのは次のような内容でした。

「う~ん、私じゃ話広げられないし、K君を満足させられるかどうか……迷惑じゃないけど、メールの方がやりやすいから嬉しいな」

K君の想いとは裏腹に、彼女の曖昧な態度は続きます。


 K君の葛藤は増す一方です。

「これからだって言ってくれたのに、どうして自分の気持ちが伝わらないんだ」



K君はSさんにどうすれば自分を恋愛対象として見てもらえるのか、友達以上になれるのか、彼女は一体自分のことをどう想っているのかが気になって毎夜眠れない様子がうかがえました。

私もK君と似たような経験があるので、K君の煩悩が痛いほどよく伝わってきましたが、否定的な言葉を飲みこんで、最後まで成り行きを見守りました。

それから間もなくして、不安と焦燥感に堪えられなくなった彼は、Sさんに2度目の告白をします。



告白の答えは、

「友達としてはいいけれども、恋愛対象としては考えられない」

という前回と重なる回答でした。


K君はそれでもSさんを諦められませんでした。

最初に告白した返事の「友達以上でいよう」という言葉が唯一のモチベーションでした。

後編は、K君のそれからです。

2015年11月30日

Posted by TAKA