第323回「昔好きだった人に偶然再会したら」
昔好きだった人を街角で見かけてしまった。
まるでドラマのワンシーンのような出来事ですが、もしもみなさんがその場に出くわしたら、
思い切って話しかけますか?
それともその場を離れますか?
相手との関係や、心理状況によって取る行動も変わるかもしれませんね。
かくいう私自身、ずっと好きだった女性に遭遇してしまった体験があったのでお話します。
その時、私が取った行動は、前者でした。
彼女に話しかけることなく、そのまま後ずさりしたのです。
“彼女”というキーワードを用いましたが、交際経験はありませんでした。
私の片思いで告白に破れ、葛藤の末に身を退く決意に至った女性です。
最後に連絡をしてから1年ほど経過していましたが、間違いなくその横顔は彼女でした。
その間一切交流はありませんでしたが、いくら時が経とうと、その姿を他の女性と見間違えるはずはありません。
なんて言ってもそれくらい好きになった女性でしたから。
相手は女友達と一緒に行動していましたが、その友達も共通の友人だったので、確信を持てたわけです。
私の視界に入ったとたん、まるで走馬燈のように当時の思い出が蘇りました。
楽しい思い出が脳内に駆け巡り、そのままの勢いで彼女に話しかけたい衝動に駆られました。
しかし、私は行動に移しませんでした。
なぜならば、私は自分の意思で彼女から離れる決意を固めて生きてきたからです。
諦める、諦めないの二者択一に何度も精神を揺さぶられて、断腸の思いで絞り出したあの選択をねじ曲げようとするほど、私の中では未練が根深く残っていなかったことに気づきました。
そうは言っても実際のところはその晩からしばらく余韻が続きました。
「久しぶり~!今日有楽町で見かけたよ!元気そうだったね!」
こんなビジョンも浮かびましたが、私は彼女に連絡するという行動には移りませんでした(メアド等は知っていました)。
今回の再会によって、自分の心が当時から大きく変化していることに気づきました。
自分が決断を下したばかりのあの頃は、彼女からの連絡を期待していたり、連絡したくなるような衝動に何度も襲われました。
夢にまで出てきましたが、時の流れによって心は移り変わるものです。
私は過去ではなくて今を生きている。
決して完全に忘れ去ることは出来ませんが、そう認められる段階まで進めたのは収穫でした。
これはあくまでも、片思い失恋に破れた後の再会という私の事例ですが、中には元恋人にばったりと再会したことで、思いが再熱してやりとりが再開したという話も珍しくはありません。
偶然を偶然のままで終わらせるのか、再会をどう捉えるかによって、運命が変わるきっかけにもなるでしょう。
「再会したあの日から元彼のことが忘れられない」という過去の相談文を読んでいて、ふとあの日の出来事を思い出した年の瀬でした。
投稿者プロフィール

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恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。
筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。
男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。
関連取得資格
公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種
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