第252回「真面目に生きてきた20代後半男性が女性遊びに目覚めたけれども」

真面目に生きている人間は損をしていると言われます。

現代社会を生き抜いていくためには、ずる賢くて自己中心的な人間ほど得をするようになっているからという理由からです。

では、ずっと真面目に築いてきた生き方を、ある時から本能のおもむくまま180度変えてみたら、望むような幸せは手に入るのでしょうか。

今回そのテーマを考えさせられる一つの掲示板のトピックに目を留めてみました。

下記は2009年にBIGLOBEなんでも相談室に投稿されたものです。

以前はマジメだったのに・・・。女遊びが止められません。

というタイトルのトピックで投稿しているのは、投稿当時30歳の男性です。

初めにおことわりしておきますが、インターネットという性質上、投稿内容が空想の物語であるという可能性がなきにしもあらずですが、今回は真偽の是非を問うものではないので、事実と言う前提で展開します。

トピ主には6歳年下の24歳の彼女がいるそうです。

他にも30歳の人妻、32歳の会社員、28の看護婦の3名と肉体関係がある状況だと言います。

彼は、27歳までは、一度も女性と付き合ったこともなく、女性の友達も皆無で、話すこと自体が苦手だったそうです。

そんな彼の転機は、27歳のある時に、一念発起して参加したお見合いパーティでした。

彼はそこで同年代の女性と意気投合をして、初めての交際をスタートをしました。

よほど嬉しかったのだと思います。

彼女を大切にしたいという思いが常にあって、彼女の要求には全て耳を傾けてきたそうです。

具体的には、高級品をプレゼントしたり、旅行に連れて行ってあげたようです。

しかし、そんな彼なりの誠意は届かずに、交際1年ほどで破局を迎えたそうです。

最後の場面では、彼女に浮気され、罵倒されて振られてしまったそうです。

この経験がその後の彼の生き方に相当の影響を及ばしたようで、彼はこう決意しました。

今まで、全く遊ばなかった分、これからは女遊びをする。たくさんの女性と付き合ってやる。

真面目に生きてきた彼が非情な現状を痛感した瞬間だったのでしょう。

それから彼は具体的にどのように行動を変えたのか。

まずは外見でした。

髪型をお洒落に変え、うっすらと茶髪にして、服装も小奇麗な感じにしたそうです。

眼鏡からコンタクトに変えると、まるで別人のように雰囲気が変わって、遊び人風になったそうです。

彼は生まれ変わった自分で、志を新たに出逢いの場にあししげく通いました。

その結果、28歳から30歳までの2年間、彼女は入れ替わり、肉体関係のみの関係も複数でき、総数は17名だそうです。

彼はその経歴を振り返って、一つの達成感を覚えていると述べていました。

今後の彼の抱負は、もっとたくさんの女性と肉体関係を持つことだそうです。

若干の罪悪感があるそうですが、それでも、今まで遊ばなかった分、せめてあと2年位は遊びたいという思いを持っていました。

そんな劇的な人生を過ごしてきた彼が最後に投げかけたのは以下の質問でした。

今まで散々真面目にやってきた男が遊ぶのはそんなによくない行為でしょうか?

自分の振る舞いを客観的に判断して欲しいという表れです。

とことん遊べば良い。

本気になれる女性が現れれば変わる。

いつかこのような関係が終わるし、その時になって気付くだろうから、失うまで続けてみれば良いのではないか。

そろそろ潮時ではないか。

全18名の男女から多数のアドバイスが寄せられました。


彼は真面目に生き続けてきた半生を振り返って、得したというエピソードを次のように語っています。

実は3ヶ月程前に、おりからの不況で勤務していた会社が事業所を閉鎖して整理解雇されました。

仕事に必要な資格は、マジメにやってたころ一通り取得していましたので、条件は悪くなりましたが、即再就職先は見つかりました。

そういう意味では、マジメにやってて良かったと思う部分もありますが。


しかしながら彼が求めているのは生きている実感であるようです。

確かに、男としての狩猟本能は発揮出来ているでしょう。

彼は複数の女性と関係を持つことで、その瞬間は男としての実感を認識できているのでしょう。

でも、彼が心から好きだと思える女性は一人もいなかったように受け取られます。

その証拠に彼はある回答者のアドバイスに対してこう答えています。

今、交際している本命の女性のことを愛していません。


彼は満たされない心を埋め続けるために、女性を求め続けているのでしょう。

そして、彼が27歳の時に初めて付き合った彼女に浮気をされて罵倒されて、振られてしまったことを未だに引きずり続けているように感じました。


彼のその後は誰も知りません。

もしかしたら彼は全てを失って初めて気付くことが出来るのかもしれません。

自分で自分を認められるようにならない限り、望むような愛情は手に入らないことを。

そして、彼は後に気付くのかもしれません。

真面目に生きていたこと自体が不幸につながっていた要因ではないと。

リンク元:以前はマジメだったのに・・・。女遊びが止められません。

投稿者プロフィール

TAKA
TAKA
恋愛がうまく行かずに、明日を見失っている方に向けてのコラムを20年間発信してまいりました。メールと通話を使った直接対話サービスも10年以上続けております。累計の相談実績は約5000件。
マイナビニュースでも拙コラムの一部を掲載しております。

筆者自身が20代から30代前半まで10回連続片思い失恋を経験したこともあります。

男女の心理が分からない、片思い止まりでどこからどう変われば良いのかさまよわれている方に向けて、拙コラムがお役に立てれば幸いです。


関連取得資格

公認心理師
精神保健福祉士
国家資格キャリアコンサルタント
伴走型支援士
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定II種III種