第293回「一歩道を踏み外すと簡単に人生は転落してしまう恐れがあるから」

2015年11月30日実体験・人間考察コラムやめなさい, 不倫

※樹液を吸うカブトムシ


今ならまだ間に合う、止めておきなよ。


私は立場上相談者様に対して自分の意見を押し付けるようなことは控えているのですが、相手によってはその限りではありません。

今回冒頭のように私がかけたのは、小学校時代からの友人である正和(仮名)でした。

正和とは社会人になってから、半年に一回くらいのペースでしか顔を合わせていないのですが、2015年に入ってから彼の態度が急変しました。

いつものように彼と会合の約束を取り付けようとすると、つれない返事が返ってくるのです。

「ゴメン。最近、家庭が忙しくてさ」

「ゴメン。その日はデートがあるんだ」

それまでは彼の方から誘ってくることが圧倒的に多かったのですが、こんな具合に先延ばしになっていました。

今回の再会は実に9か月ぶりだったわけです。

彼は営業職の係長としてバリバリ仕事をこなしている人間です。

3年前には中学時代の同級生と結婚して、昨年には1児の父となりました。

土地付きの新築マイホームも構えていたので、全て順調に運んでいるようでした。

彼と逢えなかったのも、家庭に専念しているからだとばかり思っていました。

ところが、その後予想を裏切られる事実を知ることになります。

彼は私に嬉しそうにこう語りました。

「会社に派遣で入ってきた年下の女子と今いい感じなんさ」

一瞬、何を言っているのだか理解に迷いました。

彼はニコニコしながら続けました。

「最初はあっちの方からアプローチされて、カラオケに誘われ続けたんだけど、毎回断ってたんだ。

でも、いよいよ断るのも面倒になったから、1度二人で逢ってから関係が始まったんさ」


以後彼は1週間に2回は仕事終わりに独り暮らししている彼女の家に立ち寄るようになり、

月に数回は二人で遠方にデートしているそうです。

奥さんにはその都度「出張」という理由をつけて密会していました。

しかし毎日深夜遅くまで電話をしているようで、奥さんにばれたこともあると言うのです。

それでも懲りずに関係を続けていて、離婚や親権の話も出ていると口にしました。

相手は奥さんと別れて自分と一緒になって欲しいと懇願していると言います。

彼が嬉々として語る生々しいこのエピソードは衝撃的でした。

てっきり1歳になった子どもの成長話でもしてくれるとばかり思っていました。

そして、どう見ても笑えるような話ではありません。

それ以上にショックだったのは、彼の変わり様でした。

なぜならば、彼は学生時代成績優秀真面目一徹で有名だったからです。

奥さんとは中学時代からの仲なので、お互い阿吽の呼吸で、誰が見てもオシドリ夫婦に見えました。

よく、不倫や浮気をする人間に対して、

「そんな風な人間だとは思えなかった」

という周りの声が際立つものですが、まさに彼にも該当しました。

彼は完全に不倫の世界の甘い蜜に恍惚を覚えているようでした。

第三者がいくら目を覚まそうとしても、心ここにあらずなのです。

私と話しているその瞬間も、例の彼女とLINEでやり取りを交わしているのです。

彼は一通り話し終えて、「この後彼女に逢いに行くと言いながら、店を後にしました。


一瞬の気の迷いや心の隙に入り込んでくる誘惑によって、大きく人生が揺さぶられてしまうことは誰にでもあるものです。

彼も相手も今は熱くなっている最中でしょうが、そのうちお互い熱が冷めた時にどうなっているのでしょうか。

彼の場合、遅かれ早かれ白黒つく日は訪れるでしょう。

当事者同士が良ければそれで良いと言えないのが、婚姻関係を結んだ家庭の問題です。

不倫の代償ははかり知れないものです。

多くの人間にしわ寄せが及ぶからです。

「当たり前のことを当たり前に続けることほど難しい」と言う例えがありますが、

当たり前の日常から一歩道を踏み外して私欲に目をくらませてしまうと、必ず誰かが犠牲になってしまうというリスクを忘れてはなりません。

2015年11月30日

Posted by TAKA