第275回「恋人と同棲中の異性に片思いをしていて苦しんでいたら その1」
恋をみつけることのできない片想い。
忘れることのできない片想い。
幸せになりたくて恋したのに何もなかったときよりずっと切ない、それもやっぱり片想い。
いつだって愛しすぎる女たちは、片想いという報われない恋に傷つくのだから。
(裏面より)
報われない片想いに苦しんでいるのは女性だけではなくて、男性も同じです。
もうこれ以上期待を持っても、得られるものはないことは分かっているのにやめられない。
俺はまだいける!
まだやれる!
それでも静かに確実に限界は近づいていた。
(ハンター×ハンターの名言より)
私が報われない恋の中でも最も心的エネルギーを摩耗したのは、彼氏がいる女性への片思いでした。
これからお話するのは、恋の相手が彼氏と結婚を前提に同棲中というシチュエーションの中、
わずかな望みをかけて想いを貫こうとした私の物語です。
ある夏、私は意中の女性とのデートの帰り道に、意を決して告白を行いました。
「人としては好きだけれども、恋愛対象としては考えられない」
という、それまでにも何度か耳にしたあの言葉が待っていました。
ショックがないと言えば嘘になりますが、人間として好意を持ってもらえているのならば、
それが私の持ち味としてアピールして行くスタンスに固定するようにしました。
それが自然体の自分で、彼女を支えられると思ったからです。
ところが、そう切り替えた途端に、皮肉なことにどんどん自分らしさを見失っていくようになっていくのです。
彼女はその告白から三か月が経って、彼氏が出来ました。
その事実を知ったのは、後になってからでした。
異変のきっかけは、徐々にメールの返信が遅くなっていったことです。
即日に返ってきたのが、一日空くようになり、時間帯も23時過ぎというのが基本になったのです。
彼女からは、「夜眠れない、最近ストレスが溜まっている」という訴えが出るようになりました。
心配になった私は「何でも話を聴くよ」とメールを送ったところ、
実は彼氏が出来て、今同棲生活を送っているという事実を知らされたのです。
点と点がつながった瞬間です。
想像はしていましたが、彼氏と二人で生活をしているという情報は私の理性を激しく揺るがしました。
そして、そこから私の片思いの終焉が静かに近づいていくのでした。
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