第220回「目の前が真っ暗になっている時こそ旅行に出かけてみませんか」

2015年11月30日実体験・人間考察コラム

失意のどん底に沈んでいる時、ストレスフルな職場や学校で生活を送っている時、人は物事の考え方や視野が狭くなっているものです。

自分の感覚がズレているのか、その世界の常識が正しいのか、自分の頭では明確な答えが出なくなっています。

そんな時、私はいつも旅に出ています。

なぜならば、旅先では必ず出逢いがあり、そこでの人間との交流を楽しみにしているからです。

今日ではインターネットを使えば、あらゆる情報を入手することは可能です。

ツイッターやFacebookを駆使すれば、世界中の人間とのつながりも生まれますが、生身の交流に勝るものはありません。

以前、定期的に行っていたオフ会でお会いした方々一人一人との交流は今でも鮮明に覚えていますし、戦友のような気持ちが芽生えています。

だから私は文字だけのやり取りに留まらずに、五感をフルに使える現地のコミュニケーションを求めるのです。

ところで、私には変わった趣味があります。

以前のコラムでも紹介しましたが、私は旅先で外国人旅行客に話しかけるというアクションをもう7年ほど前から繰り返しています。

人気TV番組の『youは何しに日本へ』のようなインタビューをイメージしてもらえば分かりやすいですが、あの番組が始まる前から我流で行っていたのです。

なぜ外国人に話しかけているのかというといくつか理由はありますが、一番の目的は視野が広まるからという点です。

ナルトや進撃の巨人の大ファンで、日本のアニメに興味を持って旅行に来たダニエル。

サッカー元日本代表の中田英寿がイタリアのペルージャというクラブに在籍していた当時に、彼のファンタスティックなプレーに魅了されてファンになり、日本に興味を持ったブライアン。

九州の大分かからスタートして、観光地を転々と周遊して一人旅を続けながら日本文化を勉強している20代のデービットの話を聞くと、日本という国を一歩離れて見つめ直すことが出来るのです。

長年続けてきた仕事を辞めて、30歳になってからアメリカの大学に入学し直してから、日本にやってきた留学生もいて、彼らの背中から「自分の置かれている環境が全てではない」と気づかせてもらえるのです。

ちなみに、コミュニケーションの基本は英語ですが、私はそもそも英会話力などはありません。

なぜ見ず知らずの外国人に英語力もないのに話しかけられるのかというと、それでもなんとかなるからという実績があるからです。

実際に会話をするにあたっても、中学レベル程度の文法しか使っていません。

それでも、なんとかやり取りが出来るものです。

意気投合すると、中には、Eメールアドレスを交換して、その後も継続的にやり取り出来た相手もいます。

その経験から言えるのは、流暢に話せる語学力があれば理想ですが、そうでなくとも、「あなたを知りたい」という好奇心が相手にも伝われば、なんとか会話は成立するものです。

極端な話、単語と単語をつなぎ合わせるだけでも、おおよそのニュアンスは伝わっていることが多いです。

特にアニメやサッカーという共通の話題があれば、意思疎通が思いのほか捗ります。

私はこれまで数十人の外国人に話しかけましたが、無視されたり、冷たい態度を取られたことは一度もありませんでした。

これがもし日本人の女性をナンパしたとしたら、真反対の結果になっていたでしょう。

確実に結果が出るところがモチベーションの秘訣にもなっています。

世の中には様々な生き方や価値観を持っている人間がいて、そういう話を聴けるのも旅行のメリットです。

外国人ではなくても、現地の住民であったり、旅行客に話かけてみることで、新しい発見が訪れるでしょう。

例えば、あるイベントで話しかけた女性のコスプレイヤーがなぜそのキャラクターのコスプレをするようになって、これから先何を目指しているのかというコスプレ観を聴かせてもらったことがありますが、日常生活ではまず聞けないようなライフスタイルを知れて、とても刺激的になったことを覚えています。

あなたのことを誰も知らない土地ならば、傷ついたり恥ずかしいというリスクも少ないので、固定観念や先入観にとらわれずに、大胆なアクションを起こしやすいものです。

時間と金銭に余裕があったら、ぜひ旅に出てみませんか。

2015年11月30日

Posted by TAKA