第131回「虚飾と隠蔽、そして因果応報|【自己紹介・中編】仮面をかぶり自爆した中学時代の『暗黒期』」 

2026年8月9日

「たかは何を考えているのか分からない」

中学に進学した頃、私は同級生からそう揶揄されるようになっていました。

中学2年までの期間は、私の人生における最初の「暗黒時代」でした。

本当はありのままの自分を出したい。

けれど、自分を表現して拒絶されたり、また人が離れていってしまうのが怖い……。

過去の傷から防衛本能が働き、私はいつしか「偽りの自分(仮面)」を深くかぶるようになっていたのです。

今回は、自ら作り上げた嘘とプライドによって崩壊し、どん底を味わうことになった中学時代の半生(罪と罰)について告白させていただきます。

1. 劣等感から生まれた「虚飾の仮面」

どんなにゲームに熱中しても、ペットを可愛がっても、心を覆う深い孤独感が癒やされることはありませんでした。

勉強は難しくなり、運動神経も極端に悪かった私は、体育の授業でぎこちない動作をみんなから笑われる対象になっていました。

「走り方がおかしい」
「バレーボールが下手すぎる」

小学3年生までは調子に乗っておちゃらけて笑いを取っていたのに、みんなと同じように動けない自分(不完全さ)が恥ずかしくてたまらず、いつしか仮病を使って体育を休むようになりました。

弱みを見せるのが怖くて常に上目遣いで話し、本音を完全に封印したのです。

また、生まれつき右目の上にあった大きなたんこぶを隠すため、ゲゲゲの鬼太郎のように重い前髪で顔を覆っていました。

「暑苦しい」と嘲笑されても前髪を切ることはできませんでした。

家では親に暴言を吐いてストレスを発散していましたが、学校での惨めな実情は絶対に言えませんでした。

弱い自分を見せるのは人間として、男として格好悪いと思い込んでいたからです。

そして、愚かにも無駄に高かったプライドが、私に「嘘」をつかせ始めます。

周りの友人たちに追いつきたい一心で、私はいつも偽りのテストの点数を言いふらしていました。

「できる自分(相手軸の理想)」を作り上げた結果、友人からは「たかって頭いいよね」と言われるようになりましたが、心の中は嘘をつき続けている罪悪感と虚無感で破裂しそうになっていました。

本当の私は成績も平均程度、自分を持っていない空っぽの人間だったのです。

2. 暴かれた嘘と、因果応報のいじめ

やがて、虚構の自分が崩れ去る瞬間が訪れます。

たまたま「5点」と書かれた数学の答案用紙を同級生に見られてしまったのです。

「たかは信用できない」「卑怯者だ」という厳しい声が瞬く間に広がりました。

当時の私は、自分の中に溜まった消化しきれないストレスを発散するために、自分より成績や運動が苦手だった数人のクラスメイトを見下し、陰湿な暴言を吐くという最悪な行動を取っていました。

自分を保つために、誰かを踏み台にしていたのです。

私が嘘つきだとバレた瞬間、それまで私が傷つけてきたクラスメイトと周囲がタッグを組み、怒涛の反撃(復讐)が始まりました。

顔色が悪く卑怯なキャラクターになぞらえ、私は「藤木君」と呼ばれるようになりました。

まさに因果応報でした。

自分が繰り返してきた愚行の数々が、めぐりめぐって倍以上の形となって自分に跳ね返ってきたのです。

複数人から鋭い言葉でからかわれ、多勢に無勢で抗うこともできませんでした。

ターゲットになった私は、休み時間に一人泣き出し、運動会の前には恐怖で号泣しました。

部活の人間関係も上手くいかず、「もう学校なんて行きたくない。誰も助けて!」と、毎日が深い闇に支配されていました。

3. 絶望の淵に差し込んだ「一筋の光」

13歳にして人生のどん底に這いつくばった私でしたが、それ以上奈落の底へ落ちることはありませんでした。

絶望の淵に立たされた私のもとに、一筋の光が差し込んできたのです。

私を見捨てずに全力で介入・バックアップしてくださった先生方と、一部の優しい同級生たちの存在でした。

彼らのおかげで過剰なからかいは収まり、不不登校にならずに踏みとどまることができました。

その後、合わない運動部から文系部活へ転部したことで心にゆとりが生まれ、私はどん底から少しずつ立ち上がり始めます。

「偽りの自分で好かれようとしても、最後は破滅する」
「他人を見下して得るプライドは、何の価値もない」

痛烈な因果応報を通じて、私は「相手軸の嘘で自分を偽ることの恐ろしさ」を身をもって知ることになったのです。

【次回へ続く】自分軸を取り戻す「転機」の訪れ

自分の弱さを隠すために嘘を重ね、他人を傷つけた結果、すべてを失った中学時代。

この極限の苦痛と恥運動の体験こそが、後に私が「嘘のない自分(自分軸)」で生きることの大切さに気づき、そして傷ついた相談者様の「仮面の下にある本音」を誰よりも理解するための大きな原訓となっていきます。

中学3年生になり、私の中に少しずつ訪れた「自分を変えるための転機」とは何だったのか。

次回、【自己紹介・その3】へ続きます。

投稿者プロフィール

たか
たか
たかさん(公認心理師 )

恋愛や人間関係で悩み、自分を見失っている方に向けた心理コラムを22年間執筆・発信。

メールや通話による1対1の心理カウンセリングは20年以上継続し、累計5,000件以上の相談実績を持つ。

大手ニュースメディア(マイナビニュース等)でのコラム掲載実績多数。

筆者自身、20代から30代前半にかけて「10回連続で片思い失恋を経験する」という壮絶な挫折を経験。
必死なアプローチによる空回りや過度な執着、自尊心の崩壊を自ら乗り越えてきた。

心理学の専門知識(公認心理師・精神保健福祉士などの国家資格)と、実体験に基づく独自のカウンセリング手法を融合。

「相手軸」の執着や過剰適応から抜け出し、ありのままの「自分軸」を取り戻すための具体的なアプローチを提案している。

相手の心理が分からない、過去の未練や執着から抜け出せないと悩む方々へ寄り添い、心の整理と自己受容をサポートする「心の伴走者」として活動中。

【保有資格】

公認心理師(心理職唯一の国家資格)
精神保健福祉士(国家資格)
国家資格キャリアコンサルタント(国家資格)
伴走型支援士
心理相談員
両立支援コーディネーター
ストレスチェック実施者
メンタルヘルス・マネジメント検定 II種・III種