第180回「当たり前のことを当たり前にできますか?」その1

2015年12月1日上手くいかない人生


自分はもともと勉強が苦手だったので、どのように勉強をすれば良いかわかりません。

自分はコミュ障なので、今まで恋人どころか親友ができたことがありません。

心は常に欲しているのですが、コミュ力0な上に、外見も自信がないので、どうしたら良いのか途方に暮れています。

私が手がけている資格試験合格応援ブログと、ラブステに寄せられる恋愛・人間関係の相談でしばしば耳にする訴えです。

それでも、なんとかして合格を勝ち取りたい、一生のパートナーや友人に巡り会いたいという願望と欲求が根底にある様子が伝わります。

今でこそ20以上の資格を取得していて、交際経験にも恵まれた私ですが、そこに至るまでは決して平坦な道のりではありませんでした。

失敗、後悔、羞恥、自暴自棄、無力というキーワードが私を表すキーワードでした。


小中学生時代は、好きになった片思いの同級生には声をかけるのが精いっぱいで、 告白以前に同級生以上の関係性を築くことすら出来なかったのです。

外見、学力面、運動神経含めて常にコンプレックスを抱えていた自分は、

「こんなに魅力がない自分が相手にしてもらえるわけがない」

と、結論付けていて、一歩踏み出す前に自制したわけです。


高校時代に至っては、入学後間もなくして、出会い系サイトにはまっていました。

何かに憑りつかれるかのように、様々な出会い系サイトを併用しては、登録されている同年代から20代前半の女性まで、 片っ端からメールを送って送って送りまくりました。

今とは比べられないくらい出会い系サイトの敷居が低くて、危険性もそれほど問題視されていないフリーな時代だったので、 私は同級生にアプローチする勇気が出せない反動のように、ゲーム感覚で気軽に利用できる出会い系サイトに没頭していました。

とにかく試行錯誤の連続で、一日で終わる関係もあれば、1年ほど続いた間柄もあり、文字媒介のやり取りでしたが、 女性との距離感を掴むトレーニングを積めていたのだと振り返ります。


覚えているだけで30人以上とメル友になることができて、実際に5人ほどの女性とオフラインで会うことにも成功しました。

中には、会ってみても自分のタイプだっただけに、告白にまで至ったケースもありましたが、成就することはできませんでした。


高校卒業を機に、バッタリと出会い系サイトの世界からは遠ざかりましたが、 当時恋愛したくてもなかなか目の前の女性をいざデートに誘ったり、メールでアプローチをかける勇気がなかった自分にとっては、抑制していたもう一人の自分を解き放てたこの経験が新天地での糧になれました。

資格試験においても、全てストレートで一発合格を果たせたわけではないので、不合格も多年受験も含めて、思い通りにいかない現実と無力さを何度も経験してきたわけです。

勉強も恋愛も、正解が見えなかった暗中模索の日々だっただけに、常に試行錯誤と自問自答の連続でした。

そんな私の経験則からも言えるのが、目標を成し遂げるのに、特別な才能や知性、容姿の端麗さや秀でたコミュニケーション能力が必須条件ではないということです。

イケメンではなければならない。

話術が上手くなければならない。

合格のためには趣味も遊びも全部犠牲にして、勉強のみに集中しなければならない。

学生時代の成績が優秀でなければならない。

集団生活に馴染めるコミュニケーション能力が必須でなければならない。

結婚相手としては、高収入で、高学歴でなければ相手にしてもらえない。

もしかしたら、そのように感じるようになった一因には、みなさんから見て成功者と言えるような人間をモデルにしているのかもしれません。

でも、現実はそんなに特別で複雑なことではないのです。


登校・出社前には歯を磨いて鏡を見ながら身なりを整える。

虫歯になったら歯医者に通う。

相手が視界に入ったら、自分から「おはよう」と言う。

1日5分でも毎日問題集を眺めてみる。

助けてもらったり、お世話になったら、笑顔で「ありがとう」と伝える。

相手が話しをしている時には、携帯に視線を移したり、話をさえぎって自分の話に持っていかずに、最後まで聴いてみる。


いかがでしょうか。

みなさんにとってこれらはハードルが高くて、自分のこととしてはなかなか実践できなさそうでしょうか。

もし、「そんな当たり前なことは日ごろから実践しているし、だからといって効果を体感しているわけではない」

と感じているとしたら、ここでその当たり前なことをもう一度見つめ直していただきたいのです。

続く

2015年12月1日

Posted by TAKA