第80回「学歴・職歴コンプレックスが恋愛を阻む原因になっていたら」その2
前回はこちら
事実は小説よりも奇なりで、21歳の春、自分より学歴が高い年上の女性お付き合いすることになったのです。
自分の劣等感や過去の後悔に苛まれていた彼女と距離が近づいていくのには時間がかかりませんでした。
大学生になって恋愛に縁がなかった原因は、この大学名や自分のネガティブな性格と容姿にあるとばかり思い込んでいました。
一人の女性に受け入れられたことで、自分の中で作り出した常識と他者の評価は乖離していることを知りました。
その後の私は学歴コンプレックスを昇華するために、30以上の資格取得に励み、2つの他大学への進学を果たしました。
挑戦は今もなお続いています。
そして、私は社会人になりました。
社会人になった今では、学生時代とは違って、共存・競争から生じるコンプレックスを身にしみて感じることも多々あります。
自分よりも頭の回転が速くて、影響力のある人間がいかに多いことでしょうか。
いちいち優秀な社員と比較していたら、身が持たないほどです。
私の周りにいる20代前半から40代までの女性は、「男性に求める結婚条件」として「安定した収入」を異口同音に唱えています。
私の収入はとても安定しているほどの高収入ではないだけに、どうしても将来に不安がよぎることがあります。
ですが、どれだけ悩み苦しんでも現状は変わりませんし、今を精いっぱいに生きることが明日に繋がると信じ続けています。
完全にコンプレックスは払拭されてはいませんが、こうして赤裸々に語るようになれたのも過去は終わったこととして受け止められているからでしょう。
コンプレックスが原因で、異性に相手にすらされなかったり、「結婚」や「幸せな人生」に希望を失ってしまっていたとしたら・・・・・・。
きっとそんな悲痛なコンプレックスを抱えているのはみなさんだけではないと思います。
誰しも敢えて自分の欠点を口には出さないだけです。
この競争社会の世の中だからこそ、他人は自分の悪いところを棚に上げて、弱みに付け込んで攻撃してくるかもしれません。
そのような連続から、劣等感は募っていって、ますます自分に自信を失ってしまう経験を味わっているかもしれません。
ですが、失敗を繰り返していたり、挫折を多く味わっている人間の方が味があって、思わず心が和んだりしませんか。
完璧な人間なんて存在しないのです。
他人の失敗を許せる人間は、自分の欠点も認められる心の強さを持っています。
そして、そんな思慮深いあなたの人柄に救われて、あなたのことを好きになる異性が現れるかもしれません。
身近な人間も何かしら劣等感に悩んでいるものです。
コンプレックスがあるからこそ、人間の心の痛みに共感できる力を持っているのです。
好きになった人は、その欠点すらも魅力に見える言葉のたとえで「あばたもえくぼ」という慣用句がありますが、相手の弱いところを個性として認めて支えてあげられれば、「情けは人のためならず」になります。
見返りを求めなくても、必ず温もりが返ってくるものです。
社会の一部が認めてくれなくても、自分を支持してくれる人間が一人でもいるだけで、生きる源になってくれます。
過去は変えられませんが、未来はみなさんの努力次第で塗り替えられます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません