第190回「笑いを創って幸せになる」

2015年12月1日上手くいかない人生


笑いは人生の潤滑油。

かの有名なイギリス出身の喜劇王チャーリー・チャップリンは、笑いの素晴らしさをこう表現しました。

私は常日頃から、人生をよりよく過ごすためには、笑いの力こそが潤滑油になると思っています。

その考えは、学生時代も、社会人生活でも共通しています。

むしろ社会人になってからは、ひときわ強くなっています。

職場環境では、膨大な仕事量と緊迫した人間関係の摩擦がつきものになっているので、笑いの力によって場の緊張をほぐし、リラックス効果を与えられることが多々あるからです。

私が笑いの効果を実感することになったのは、小学校時代からでした。

1年生の時、私はおちゃらけた行為の連続で、周囲から笑いを誘っていました。

ある時は教科書の登場人物の顔にいたずら書きしたり、ある時は先生のしゃべり方のモノマネを、こともあろうか本人の前でお披露目したり、授業参観で大勢の保護者がいる前では、ここぞとばかりに大はしゃぎしていました。

その度に生まれる笑いの味を占めた私は、場面場面でやらかしまくっていました。

こんな調子ですから、通知表に載っている担任の先生からのコメントは、

TAKA氏は落ち着きがない。

女子に迷惑をかけないようにしましょう。

言葉遣いは時と場所を選ぶようにしましょう。

と書かれるようになりました。

人を笑わす行為というのは、誰かを不快な思いをさせてしまったり、迷惑をかけてしまう危険性も含んでいるんですよね。

誰かを笑わしたい。でも人に迷惑をかけてはいけない。

他人の目線を意識するようになってからは、笑いの質が変化していくようになりました。


そうして誕生したのが、自虐ネタです。

確立したのは中学3年生の時期でした。

勉強もできない、異性に相手にもされない、容姿にも自信がない。

そんなコンプレックスの塊だった自分が苦肉の策で生みだしたのが、あえて自分の短所をネタに使って笑いを図る自虐ネタでした。

幸いにもクラスメイト達からは大ウケして、間もなくして「TAKA氏はスゴイ面白いヤツ」という評価が広まるようになりました。

教員達にもウケが良かったようで、「TAKA氏は将来大物になるぞ」なんてありがたい言葉をかけてくれる先生もいました。

自虐ネタを披露することで、いじめの対象になってしまうのではないかという危惧もありましたが、止まることを知らない私を追い詰める者はいませんでした。


そして、時は流れ、社会人になってからはいかに新鮮な笑いを生み出せるのか、日々研鑽を重ねるようになりました。

学生時代は、自分を認めてもらうために笑いを仕掛けてきましたが、今では誰かの幸せにつながるために笑いを図るよう転換しています。

笑いというものは、世の中の常識から少しズレたところから生まれるものですよね。

繰り出すネタが万人に通用するためには、洞察力と冒険心が欠かせないものです。

そして、そのためには兎角五感をフル活用する必要があります。

自分が面白いはずだと思って放ったネタが全く受けなかったり、時には場違いで「KY」のような気まずい雰囲気を生み出してしまうリスクもあるわけです。

場合によっては、「お前は仕事中なのに何ふざけたことぬかしてるの?」という白い目で見られてしまうこともありました。

それでも、たった一度も笑いの効果を目の当たりすることが出来れば、仕事のモチベーションを高まり、またチャレンジしたくなるのです。

辛いことも、しんどいことも、笑いに変えることで、実はなんら難しいことではないことに思えたり、そりが合わない人間でも、ある場面で共に笑いあうことで、苦手意識が薄れることもありました。

世の中には、笑いによって自己治癒力を高めたり、笑いで病気予防の手助けをする「笑い療法士」という資格も存在します。

医療の世界においても笑いと癒しのつながりは注目視されています。

笑いには、老化を防止し、自然治癒力を高める効果もあるようです。

笑いは人間関係の潤滑油にもなり、心の清涼剤にもつながります。

私はこれからも新しいネタを試行錯誤しながら実践し続けます。

 

2015年12月1日

Posted by TAKA