第63回「どうしてもどうしても忘れられない人がいたら」 

2015年12月3日失恋した心に贈る

どうしてもどうしても忘れられない人。

きっとみなさんの心の中にいるのですね。

これまで私のもとに寄せられた悩みは十人十色ですが、共通しているテーマを大まかに分析すると、
  
1位 片思いで好きな人がいるけれども上手くいかない
2位 恋人がいる人を好きになったけれども思うようにいかない
3位 告白されて断られたけれども諦められない
4位 昔好きだった人で忘れられない人がいる

であることが分かりました。


4位を今回のテーマに選んだのも、多くのみなさんが好きだった人を忘れられずに煩悩されている実情が浮き彫りになったからです。

相談者様からは、「忘れられない人がいるけれども、どうすれば忘れられるか」という悩みを寄せられることはたびたびあります。
  
今でも忘れられない人。ずっとずっと胸の中にいる人。

今となっては過去の存在なのでしょうが、いつまでも消えることなく絶えずみなさんの心に残っているのでしょうね。
  
その人はかつての恋人だったかもしれません。

振られてしまったあの人なのかもしれません。

いずれにしても、かなり長い月日が経った今でもあの人を忘れ去ることが出来ず、新しい一歩を踏み出せずにいるとしたら、毎日が苦しくて切ないですよね。

そうやって相談を寄せてくださるみなさまに決まって申し上げている私の意見は次の通りです。

「連絡してみてはいかがでしょうか」

ずっと忘れられない人は、みなさんにとって過去の人間であるために、美化されている部分も大きいはずです。

そして、今を生きているあの人とまた再会したい、また復縁したい欲望があるからこそ諦められずにいるのでしょう。

あの人に連絡することは出来ませんか。

もしかしたら、最後に会った日から時間が流れ過ぎていて、どうやって連絡したら良いか躊躇しているのかもしれません。
  
きっかけはなんでもいいんです。

とにかく今を生きている現実のあの人に近づこうと具体的な行動を起こすことが大切なのです。

案外、久しぶりに連絡を取ってみたことで、すんなりと受け入れてもらえることも多いかもしれませんよ。

いざ連絡するまでは、勇気が要りますが、実際に行動を起こしてみたら、「思っていたよりも楽だった」というケースが圧倒的に多いですし、たとえ自分が期待していたような結果ではなかったとしても、過去の残像から脱却するために、一歩前進できたことが重要なのです。
  
中には、連絡が出来るものならばしてみたいけれども、相手の連絡先すら分からず、もはや完全に相手との接点がない上で、行き場を失った相手への想いで悩み続けている方もいるかもしれません。

そんな方には、とことん相手との思い出に浸って、相手のことを常に考え続ける日々をもう少しだけ続けていただくようエールを送ります。

この方法は心理学的に見ても確かな実証があるようです。


30分間ずっと同じ人のことだけを考え続けたAさんと、30分間のうち15分間だけ同じ人のことを、残りの15分を違う人のことを考え続けてもらったBさんとの実験では、1ヶ月後に歴然とした結果の差が出たそうです。

同じ人だけを想い続けたAさんの方が、実験前に抱いていた相手への気持ちが薄れている実感が大きかったそうです。
 
人間の脳は忘れるようになっているのと、変化のない日々には飽きるように作られているので、記憶に残っている相手の過去の残像を回し続けることで、徐々に徐々に過去から未来に目が向くようになっていったのですね。

また、自分の行き場のない気持ちを昇華するためには、手紙やワードなどで相手に対する気持ちを全て包み隠さず書いてみるのも効果的な精神浄化作用になると思います。

このサイトでも取り扱っていますが、悩み相談サイトで、第三者に自分の気持ちを吐露したり、私が行っているように、コラムで自分の素直な想いを表現することで、かなり気持ちが整理されます。

自分の気持ちを客観的に見つめ直したり、他者から判断してもらうのも視野が変わるきっかけです。
  
  
過去は過去として、あの頃のことを「良き思い出」と振り返られている頃には、吹っ切れている証でしょう。

忘れなくてもいいんです。
 
忘れられないほど大きな存在だったのですから。

もしもあなたの中で少しでも「また会いたい」という気持ちがあったら、思い立ったが吉日です。

2015年12月3日

Posted by TAKA