第375回「探すのをやめれば、恋愛が好転する」
本書の中で、「「恋人ができますように」という願いは叶っている」という衝撃的なフレーズが脳裏に残っています。
その願いの裏にある「一人で過ごすのが怖い」という潜在意識からは良縁も遠ざかって行き、結果として一人身の生活が実現しているという「引き寄せ」の原理について書かれています。
出会いを探せば探すほど縁がつながらなくなるというのは、私の経験上もそうですし、今回お話する私の知り合い正志君も長い間悩み続けている根幹の部分です。
正志君は今年で30歳になりますが、独身で、「常に恋愛をしていないと不安が止まらない」と口にしています。
女性に対してのストライクゾーンは広く、話が続くとすぐに惚れてしまうという恋愛体質です。
果敢にアプローチし続けているので、相手が押しに負けて交際を開始する場合もありますが、すぐに別れてしまうという結末を繰り返しています。
彼の中では、恋愛を求めている自分が好きなのか、いざ相手が振り向くと気持ちが冷めてしまうというのです。
そうしてまた新しく巡り合った女性を瞬く間に好きになるのですが、毎回毎回相手が好感触を持ってくれるわけでもなくて、誘えば誘うほど、断れて、しつこい、鬱陶しいからと距離を開かれて行くことも重なります。
女性のそっけないリアクションを間に受けてしまう正志君は、恋愛が上手くなると途端に気力を失ってしまい、まるでこの世の終わりのように意気消沈してしまいます。
私生活や仕事面にも影響し、睡眠不足の日々は続き、食欲は減退し、ついには仕事を辞めてしまうことも一度や二度ではありません。
憔悴しきった彼は二週間前私にこう述べました。
「恋愛関係が上手くいかない限り、仕事を探す気にはならない」
そうして彼は不安から解放されるために、再び女性に試行錯誤のアプローチを繰り広げるのですが、女性との距離は開く一方です。
彼は「なぜ自分の人生が上手くいかないのか」と嘆く日々が続いています。
客観的に見れば、正志君、何やっているんだよとツッコミたくなる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、当の本人は出口の見えない迷路をさまよい続けています。
働かなくなってから二ヶ月が経とうとしていますが、一向に求職活動を再開する気配はありません。
彼に必要なのは、恋愛モードを休止すること、運命の相手を探すのを止めることなのですが、悩みの渦中にはまりこんでいる当事者にとって気づくのは難しいものです。
恋愛が上手くいかない時、出会いを求めても良縁につながらない時、行動を起こせば起こすほど不安が増幅するのは、そこに「このまま独りだったら不安な人生しかない」という恐れの感情が渦巻いているのかもしれません。
そんな時は手順を逆に考えて行動してみる。
恋人ができるから人生が上手くいくという固定観念よりも、一人でも人生は充実できると。
一人の時間を堪能できるようになると、そこから出逢いが近づいてくるという好循環が待っているかもしれません。
PS:本日は7月7日七夕です。
恋愛成就で有名な東京大神宮に参拝して令和初の恋愛祈願をしてきました。









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