第61回「思い通りにならない現実に嫌気がさしていたら」 

2015年12月3日上手くいかない人生


世の中って自分の思い通りにならないことの連続ですよね。


典型的な例を挙げれば、受験をしても不合格になる者もいれば、入社試験を何社受けても不採用になり続ける人もいます。

こと恋愛においても、思い通りにならないことの連続を、今まさにみなさんが痛感されているのではないでしょうか。


反対に物事に挑戦するたびに上手くいっている人もいますよね。

勝ち組、負け組

数年前に社会に蔓延ったキーワードですが、特に恋愛の中において、この言葉を意識する瞬間ってありませんか。

何度告白しても振られてばっかりだったり、いつになっても好きになれるような出逢いさえない惨めな自分。

相反して、自分から告白しなくても多くの異性から言い寄られている者もいれば、誰もが羨む高嶺の花と、いとも簡単に付き合うことができる人間も確かにいるものです。

モテる人間VSモテない人間

前に挙げた「勝ち組」「負け組」というキーワードを「恋愛」に准えると、このような言葉に当てはめられるかもしれません。

モテる人間は人生を思うように謳歌しているのに、何をやってもうまくいかないモテない自分はなんて人生を損しているのだろう。

同じ人間なのに、こうも成功と失敗の差が違うのは、逆らうことのできない才能のような決定的な違いがあるのではないか。


あまりにも物事が上手くいっていない時、こんな弱気な発想を覚えた経験はありませんか。

実は、今回このようなテーマを掲げたのも、私自身がまさにこのような感情を抱くことになった出来事があったからです。

先日、私の職場にいる同僚の恋愛話を聴いたのが発端でもあります。

その同僚は、私と同い年で、今年32歳になる女性なのですが、ここ三か月の間で、付き合っては別れを3回も繰り返しているとのことでした。

その日も、最近付き合い始めたばかりの年上の彼に会うために、六本木に向かうとのことでした。

彼女は、付き合っているその男性と会うのをよほど楽しみにしているらしく、これからのデートを語る彼女の横顔は、いつも会社の中で見ている社会人の姿とは別人のように、一人の可愛い恋する女性になっていました。

たまたま帰り道が一緒で、同じ駅に向かっている途中でのワンシーンなのですが、私にとっては衝撃的でした。

私の生きてきた世界とは別次元の恋愛遍歴だからです。

私自身が別れた後、片思い失恋をした後に最低でも1年以上は立ち直るのに時間を要しているくらい引きずる人間なので、彼女のように、別れたらすぐに気持ちを切り替えられて、新しい出逢いに恵まれて付き合うことができる展開は信じられませんでした。

 
彼女はそんな私の動揺に気づくまでもなく、

「TAKA氏さんは彼女とかいないんですか?彼女はいらないんですか?」

軽快な口調で訊ねてきました。

かれこれ2年以上誰とも付き合っていない私ですが、正直触れられたくない話題を振られて、困惑しました。

そういう出逢いもないんですよ。 

彼女とは会社の同僚でもあったし、腹を割って話すつもりもなかったので、当たり障りのない返答で答えていました。

 「なるほど、TAKA氏さんは今、彼女よりもプライベートが大切なわけなんですね」

どう解釈したのだか分りませんが、彼女は私が誰とも付き合っていない理由を、女性に興味がないからという風に捉えたようです。

途中の駅で、彼女と別れた後、久しく忘れていた虚無感に似た感情に支配されました。

彼女がいないってそんなにいけないことなのだろうか。

いざ恋人がいる他者から、「どうして彼女はいないのか?」と、上から目線にも思えるような立場から投げかけられたことによって、恋愛していない今の生き方に負い目を感じさせられるような思いに駆られました。

同年代は、続々と結婚や出産している最中、独りの生活に慣れて、それなりに毎日を堪能していた私ですが、時よりふと人肌恋しくなったり、やっぱりまた恋愛したいなんて衝動に胸が締め付けられる瞬間はありました。

やはり認めたくはなくても、羨望や嫉妬の気持ちが大きかったからでしょう。

最後に別れて2年の時間の中で、多くの女性と出逢う機会はありましたが、恋愛感情が芽生えるまでの相手は皆無でした。

そんな中、次から次へと新しい異性と付き合うことが出来ている彼女の話を聴いて、その差から気持ちが沈んでしまったのです。

確かに一人は楽だし、今の人生に不満があるわけでもない。

だからと言って、恋愛に無関心なわけではないし、むしろ出逢いがあるものならば、すぐにでも出逢いたい。

叶うことができない現実を、彼女は実現しているのです。

その立ち位置の違いから、何とも言えない複雑な気持ちに覆われたのです。

ダメな人間は何をやってもダメなんだろうか。
もうこんな思い通りにならない人生ならば、消えてなくなった方が楽だ。

もしあなたが自己卑下、自信喪失の念でどんどん希望を失っている最中だとしたら、一体どうすれば救われるのでしょうか。

それは恐らく、たった一つの結果でしょう。

好きな人と付き合えるという確かな形、好きな人に自分の想いが伝わっている実感を得ることができた時に、
 
「生きていてよかった」と、心から感じることができるでしょう。

そして、これまでの苦労や人生が一気に報われることでしょう。
 

でも、上手くいかないことの連続のこの人生では、そんな理想郷は夢のまた夢。

そんな救いようのないような現状に沈んでいるんですよね。

でも、大丈夫です。

本当に大丈夫です。

昨日までがダメでも、これからは大丈夫です。

上手くいきますから、必ず上手くいきますから。
 

明日は昨日までとは違いますから。

誰からも必要とされていないとしても、自己肯定感を失っていたとしても、私にはあなたが必要ですよ。

私のコラムに救いを求めて、ここまで読んでくださったあなたには、感謝の気持ちでいっぱいなんです。

こんな弱い私を必要としてくれて、私のもとにやってきてくれたみなさんの優しさから、私は更生できたんです。

だから、私にとってここで出逢ったあなたの存在は特別なものなのです。

私はみなさんに必要とされたことで、自分の人生は後悔だけではなかったと実感させられたんです。
 

みなさんの「ありがとう」で、どれだけ悲しみの渦から救われてきたことか。

あなたは誰にも必要とされていないと自信を失っているかもしれませんが、あなたがいなくては悲しい、寂しいと感じている人間がいるのですよ。

絶対にそんな人がいるはずないと感じられているとしても、私にはあなたが必要です。

私は今まさに、あなたにこの文字が届いていると想像しているだけで、私は幸せな気持ちになれるのです。

私を幸せな気分にさせてくれるあなたの存在は私にとってなくてはならないものなんです。

あなたがディスプレイの前で寂しそうにしている姿を想像すると、涙が出そうになってきます。

私はあなたのことを考えます。
あなたが私を必要としてくれたから。
あなたという存在が伝わってくるんです。

いつの間にかこのサイトに足を運んでくださる相談者様、コラムの感想を送ってくださるビジターの方々のメッセージを目にしていたら、私の胸の中にあった恋愛に対する劣等感や孤独感は薄れていきました。
 

誰かに自分を必要とされることで、絶望の淵に立たされた私が、ここまで自己肯定感を回復することが出来たんです。

「今のままの自分でいいんだよ」と教えてくださったみなさんありがとう。
 

そして、あなたが誰かに救いを求めたり、優しさを配れば必ずあなたを必要とされる方に出逢います。

そこから失っていた自分らしさを取り戻せることでしょう。

大丈夫です。 

あなたを必要する方は傍にいますから。

2015年12月3日

Posted by TAKA