第269回「感情をコントロールできない要因には脳内ホルモンが影響していた」
これまでに、恋愛がうまくいかずに、いつも同じことの繰り返しをしてしまうことの要因として、
「自己肯定感」と「自己受容」の欠落について指摘しました。
そして、今回は別の観点に着目しました。
下記は、相手に過度に期待するから辛くなるし、自爆してしまうことにつながる感情です。
相手に自分の好意を受け取って欲しい。
自分だけを見ていて欲しい。
いつも傍にいて欲しい。
このような相手への期待は、とめどない欲望から発生しているものです。
そしてその大元には、脳内物質の分泌が影響しているのです。
人は恋をするとエストロゲン、フェニルエチルアミン、オキシトシン、ドーパミン、と言うホルモンが分泌されます。
一つ一つの効果と特徴を紹介します。
エストロゲンは、コラーゲンの産生を促進させる作用を持っています。
肌にハリとツヤをもたらし、細胞をみずみずしくさせてくれる役割を担っているようです。
恋すると女性が美しくなるというのもこのエストロゲンの効能のようです。
フェニルエチルアミンは、恋愛の初期段階に大量に分泌されるようです。
好きな人に手と手が少し触れただけでドキドキしたり、常に相手のことで、
頭がいっぱいになるような恋の病の症状を引き起こしているのがこのフェニルエチルアミンなのです。
他にも、食事が喉を通らない、夜も眠れないなどの特有のもどかしい感覚の他に、
デートの待ち合わせの前やメールやLINEの返信を待つまでのドキドキ感もこのフェニルエチルアミンの効果のようです。
不安定な状態の時、より多く分泌されるという特徴を持つようですが、
相手のことを知っていく内に段々と分泌量が治まるので、約3か月~3年間ほどで落ち着くようです。
オキシトシンは、癒しと幸福効果を分泌するホルモンと言われています。
新しいことに挑戦したり、感動体験を重ねることから生じるようです。
また、人と人とのふれあいやスキンシップからも分泌されるようです。
恋人同士のスキンシップなどのふれあいによりオキシトシンは分泌させ、
人を信頼して幸せな気分にするという効能があるようです。
愛し、愛されるような関係性を築けるようになると、よりオキシトシンが分泌されるようになるでしょう。
そして、最後にあげるのが、ドーパミンです。
このネーミングは有名なので、ご存知の方も多いでしょう。
このドーパミンは快楽を与えるものとして有名です。
恋をしているとこのホルモンが分泌されて、血行が良くなることで、肌や髪が綺麗になる効果もあります。
フェニルエチルアミンと同様に、最長で3年で分泌が落ち着いてくるようです。
恋の寿命が3年という言われもそこから来ているようですね。
一方で、片思いや付き合い始めの模索期において、自分の行動が裏目に出たり、
空回りしてしまう起因にもつながっているようです。
ドーパミンは人を期待させるように突き動かす作用をもたらすと言われています。
自分を分かって欲しくて連絡したり、気持ちを伝えたくなって仕方がなくなる時は、相手への期待が強くなっています。
まさにドーパミンが大量に分泌されて、感情をコントロールできない状態になっているのかもしれません。
過剰なドーパミンを抑えるホルモンとして、セロトニンが上げられます。
幸せホルモンとしても知られています。
セロトニンには依存症を予防する効果があり、自律神経やホルモンバランスを整えてくれる効用があります。
恋愛の初期段階では、このセロトニンの分泌は非常に少ないと言われています。
医師の鎌田實先生が、認知症予防のために、セロトニンを増やすことの必要性を講演会でも強調されています。
恋愛がうまくいかない要因には、フェニルエチルアミンやドーパミンといったホルモンが大量に分泌されていて、自分の感情を激しく揺さぶっているのです。
適度な運動や食生活、笑顔を欠かさないこと、睡眠リズムなどを意識的に生活習慣の中で取り組むことで、ホルモン分泌をコントロールできるようになるとも言われています。
このようなサイクルを意識しているだけでも、いざという場面で暴走しないように、抑制できるようになるかもしれませんね。
参照リンク
魅力的な女性の条件~女性ホルモン「エストロゲン」 – Naverまとめ
恋の賞味期限は3年!?フェニルエチルアミンと恋愛の深~い関係
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