第231回「思い込みが強い人間こそツイている」

2015年12月1日上手くいかない人生


前回のコラム
では、「思い込み一辺倒」の危険性について題材にしましたが、反対に、逆転の発想によって自分を向上させる強みにもなり得ることを補足として述べて行きます。

既に、第121回 「その思い込みのチカラで人生を変えよう」  でも触れていますが、「自分ならできる」というポジティブな思い込みを続けていると、自分がイメージしている通りの自分像を作り上げることが出来るからです。

一流アスリートのメンタルトレーニングでは常識的な考えにもなっていますね。

サッカー選手の本田圭佑選手がセルフコントロールの天才であることも有名です。

そもそも思い込みという言葉自体には、ネガティブな意味合いが込められていますよね。

あの人に嫌われているのに違いない。

試験を受けても落ちるに違いない。

自分はなんてダメな人間なんだ。


このように、挑戦する前から非力な自分を作り上げてしまい、みすみすチャンスを逃してしまうのも思い込みのパワーです。

実は上記の3点は、常に私自身が描いていたのです。

私は思い込みの達人でした。

10代と20代前半は、その思い込みの激しさから何もせずに挑戦から逃げてきたのです。

小中学時代や大学前半に友人関係でつまずいてしまったことを根に持っていたのかもしれません。

仲良くなってもいつかは息苦しくなって、離れることになる。

成長していく過程で、トラウマのように冷めた考えに囚われていたのです。

この人はこういう人間だから、自分には向かない。

合わないから距離を置こうと、すぐにラベルを貼っている自分がいました。

そして、10代後半から20代前半の若かりし頃、立て続けに失恋の壁にぶち当たったことで、

「魅力がないヤツは何をやっても受け入れてもらえないし、恋愛をする資格がないんだ」

という具合に、とことん自分を追い詰め抜いた時期がありました。

どす黒い感情に染まりながらも、表面上は他人の目に誰よりも敏感になっていて、嫌われないようにいい人を演じて切っている自分がいました。

そんな自分が嫌で嫌で、どんどん生きる気力が失っていったのです。

21歳の頃です。

ついに心身ともに限界が訪れました。

体重はみるみるうちに減量していって、ついには呼吸が出来ないくらいの発作に襲われて、救急外来に運ばれてしまいました。

そこまで、地に落ちた私の再起のきかっけこそが思い込みの力でした。

自分はいつもいい人止まりで、恋愛に発展することがない。

私はいつも優しい男である自分を責めて、世の中の不条理さを恨んでいました。

けれども、私はひそかに気付いていました。

好きになった人や離れ離れになった友人から、

「TAKA氏の面白いところや優しいところがいいよ!」

と、評価されていたことに、心から喜びを覚えていたことに。

私はずっといい人は人生を損をするという考えで凝り固まっていましたが、人を笑わしたり、人の悩みを聴いてアドバイスしている瞬間の自分は、とても活き活きしていたのです。

自分の特長を欠点だと決めつけて、放棄してしまうのはもったいないのではないか。

そうだ、こんな自分でも確かにあの瞬間は必要とされていたし、自分自身が輝いていた。

自分を無理に変えようとするから苦しくなるだけで、だったら自分のストロングポイントとして認めて、とことん究めたらどうなるのだろう。

もう落ちるところまで堕ちたから、この思い込みの力を伸ばしてみることにしよう。

こうして始まったのが主サイトの活動でもありました。

今ではあれだけコンプレックスで、思い込みを抱えていた自分の短所が、自分を生きながらえさせている長所に切り替わっています。

この経験がなければ、今日のカウンセリング活動や教育・福祉の仕事で働くことは出来ませんでした。

思い込みの方向性を変えたおかげで、天職だと思えるこの活動につながれたのです。

さて、6月5日放送の金スマで松岡修造さんが、「ポジティブ勘違いバンザイ!」と発していました。

自分で自分をほめることが前向きな行動に変わる。

前向きな勘違いが本当に行動できるように変わってくる。

修造さん自身前向きな勘違いで「奇跡」を起こしています。

できる、できないを決めるのは自分だ。

出来るのか出来ないのか、決めているのは自分自身。

修造さん自身熱を出しながら試合をした時、「やってやるよ!」という気持ちがプラスに働き世界ランク9位の選手に勝ってしまったんです。

限界を感じた時に。

5つの「松岡修造語録」でアナタも今日から笑顔でポジティブ より


「自分ならできる」というセルフイメージは一切お金もかかりませんし、即効性がないかもしれませんが、じわじわと効能を体感することが出来ます。

自分の限界を痛感した時にこそ、逆転の発想で、その思い込みの力を武器にしてみてください。

2015年12月1日

Posted by TAKA