第229回「焦りをコントロールできなくなって不安に縛られていたら」
後悔の因果として、切っても切れないキーワードとして、「焦り」についてコラムにしてみました。
古来から、
「急いては事を仕損じる」
という言葉があるように、人は焦って行動を起こすと、失敗や後悔に見舞われてしまう法則が存在しています。
何年経っても恋人ができない時。
ずっと好きだった人が自分が恋愛対象外だったことに気付いた時。
どれだけ試験を受け続けても不合格の烙印を目の当たりにした時。
数十社就職試験を繰り返しても、不採用が続いた時。
頭では分かっているものの、極限状態に陥ってしまった時、どうしようもない焦りに駆られるものです。
もう次がない。
自分だけ置き去りにされてしまって、取り返しがつかない人生を辿るようになる。
こうして自分を追い詰めれば追いつめるほど、冷静な自分をコントロールできなくなってしまい、自分の意に反するような行動を取ってしまいます。
ブラック企業でも何でも採用さえしてくれればどこでもいい。
自分を相手にしてくれれば、お金ならいくらでも払うから誰でもいいから付き合って欲しい。
そこにあなたが描いていた夢も希望もありません。
妥協することが生きる道だというのでしょうか。
いいえ、
ひとりぼっちだけは嫌だ。
孤独ほど辛いものはない。
社会に、好きな人に必要とされないならば、生きている価値はない。
という、孤独から逃れるための判断を下しているのです。
そして選んだ行動から、ますます自分を追いつめてしまい、皮肉にも孤独や後悔が募るような生き方を進んでしまうのです。
少し時間が経った後に、こう気付きます。
「あの時の自分はどうにかしていた」
冷静になって、初めて自分を内省できるようになるのです。
焦りは焦りの連鎖を生み、不安や孤独を呼び込んでしまいます。
私は、焦りに支配されないためにも、何事にも一辺倒にならないように呼びかけています。
恋愛一筋、仕事一筋というのは美徳のように捉えがちですが、上手くいかなくなったときに、心のバランスが崩れてしまうからです。
これを失ったら、もう二度と幸せになれない。
そういう幻覚に惑わされないためにも、様々な方向に種を蒔いておくことが大切です。
仕事が上手くいかなくても、素晴らしい友人がいる。
心を許せる友人がいなくても、可愛いペットがいる。
可愛いペットがいなくても、自分を心配してくれる家族がいる。
〇〇がダメでも、△△がある。
たとえ数人の異性や数百社に拒絶されたとしても、あなたの人生はそこで終わるものではありませんし、あなたの価値が決まるものではないのです。
あなたを救えるのは、振った相手でも不採用を下した会社でもなく、あなた自身なのですから。
焦燥感に駆られて自我を見失いそうになった時こそ、自己暗示を試してみてください。
〇〇がダメでも、自分には△△がある。
そう、あなたにはあなたにしかない魅力や強みが必ずあるのです。
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