第254回「それでも辛いならば、諦めることを諦めませんか?」
これまで、諦めるために出来る限りのことを尽くしてきたけれども、どうしても忘れることが出来なかった。
それは至極当然なのです。
諦めようとすればするほど、忘れようとすればするほど苦しみは増すようになっているからです。
それだけの想いがあるのならば、忘れられるはずがないですし、諦められるはずがないのです。
だから私は、諦めることが辛くて仕方がないのならば、諦めることを諦める選択を候補に入れて欲しいのです。
諦めることを諦める。
忘れようとすることを諦める。
これらの選択を取ることで、どれだけ心が楽になることでしょうか。
今はとにかく自分が楽になれる道を選ぶ必要があるのです。
あなたが目指しているのは自分と向き合い続ける修行の道ではないはずですから。
しかしながら、あなたが諦めるという道を選ばざるをえなかった理由も想像できます。
意中の相手には他に好きな人がいたのかもしれませんし、試験があまりにも難しすぎて自分のレベルでは合格できないからとリタイアしたのかもしれません。
また自分から連絡を取って無視されたり、迷惑をかけてしまうのではないか。
試験に再挑戦して敗れてしまうという恐怖から、諦めるという選択を取らざるをない状態なのでしょう。
だからといって、あなたが相手を想い続ける選択や、挑戦する権利が失われたわけではないですよね。
大切なのは先の見えない不安よりも、今自分自身が抱えている素直な感情です。
本当は諦めたくないという固い信念が胸の根底に根付いているはずなのです。
その証拠に、あなたは自分の気持ちに反して、諦めようとしているから、どうしようもないほどの苦しみを抱えているのではないでしょうか。
素直な感情に背き続けることの方が遥かに辛いものなのです。
そんなに苦しみを抱えているならば、これからも想い続ける道や、挑み続ける選択の方がいかに楽なことでしょうか。
相手のためを思って身を引こうと諦めたことで、自分自身を苦しめてしまうのだとすればもっともこもありません。
そして、自分の気持ちと対峙しているうちに、相手に恋人が出来たり、結婚してしまった。
あるいは目標としていた試験制度が改正して難化してしまったり、もう受けるチャンスがなくなってしまったら、自分を更に責めてしまう念に駆られてしまうものです。
それは、あの時に、自分の気持ちを見て見ぬふりをして、傷つくことを恐れて回避したからです。
諦めるという選択が一番自分のためという理由だったはずなのに、今度は後悔という取り返しのつかない苦しみに支配されるようになるのです。
ここまで話してきて、もう一度質問をします。
あなたが今出来ること、本当に望んでいる道は、好きな人のことや挑戦を諦める選択なのでしょうか。
きっと違いますよね。
恋愛も、試験も、生きてさえいれば、やり直しはできるものです。
未曽有な天災や急病、不条理な事故などによって、明日自分がこの世に生存しているという保証がないのですから、やれるだけのことをやってみたほうが後悔は残りません。
どうか、これ以上苦しまずに、諦めることを諦める選択を考えてみてください。
今こそ自己中心的な考えを選ぶ時なのです。
ディスカッション
コメント一覧
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なんていうか、ステキです♪
楽しんでブログを書いているんですね♪
勉強になりました。またきます!
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>しほさん
はじめまして。
率直な感想をありがとうございました。
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清造の事は忘れられ無いよ。