第214回「告白して断られた後に諦めなければならない理由はなぜですか?」

2015年12月1日上手くいかない片思い


唐突ですが、今回、拙コラムをご覧いただいている方がどのようなキーワードで辿ってこられるのかをリサーチしてみたところ、5月の上位5位は以下のようになりました。

 
2位 振ってしまった人を好きになってしまった体験談

3位 断った男を好きになる

4位 誘ってこない

5位 報われない 片想い 告白


告白されたことで、好きになって悩んでいることが想像できるようなキーワードが並んでいます。

私がこれまで11年間の歴史で、210以上のコラムを発信してきましたが、下記3つの「告白された後に初めて好きになった」コラムにアクセスされている方が多い実情が浮かびました。

第17回「告白して断られたけども、まだ大丈夫

第92回「告白されて断わったけれど好きになった女性の体験談」

第93回「告白されて断ったけれど好きになった男性の体験談

どれも、実体験や周囲の人間の実話をもとにした内容になっています。

もちろん、これらのキーワード経由で拙コラムをご覧いただいている方の中には、告白をして断られた側が相手の心境の変化を願って、先人の体験談を模索してきた事情もあるでしょう。

しかしながら、告白を断って後悔している人間は意外なほど世の中に存在するものです。

では、どうしてそのような想像しにくい心境の変化が訪れるのでしょうか。

前々回、好意の返報性の話をしましたが、人は基本的に好意を示してくれた人を好きになる傾向があります。

告白をしたことで相手の心に響いて、初めて恋愛モードにスイッチが切り替わるようになったという人間は少なくはないのです。

私も経験がありますし、友人にも数人います。

相談者様からも何度かうかがったこともあります。

告白後に好きになるという心の変化は決して珍しい話ではないのです。

以前は押しても引いても脈がない時は何をやってもダメという持論を述べましたが、告白を1回行っただけでもうダメだと決めつけてしまうのは非常にもったいないです。

相手と通常に会話ができて、拒絶感を表していないことが前提ですが、せめて2回目の再告白の結果や、告白後の相手の言動の変化をしばらく観察した上で、本当に脈がないかどうかを判断するのでも遅くはないと思うのです。

告白された側の心理として、初めて告白された時は、まだ心の準備が出来ていなかったり、実は好意を持っていたけれども、何らかの事情でその時は受け入れられる状態ではなかったのかもしれません。

例えば、相手が失恋した直後であったり、それまで仲の良い異性の友達と思っていたような場合です。

中には、恋愛に慎重な人間は、わざと一回目の告白を断って、相手がそれでも引かずに本気で迫ってくるのかを試すような場合もあると言います。

人の気持ちというものは時には自分自身でもよく分からないことだってありますし、状況に応じて常に移り変わって行きます。

今がNoでも未来がYESになる心変わりは、人間である限りゼロではないのです。

そうでなければ、例えば破局後に元鞘に戻る復縁なんてケースは皆無なはずです。

告白と言う種を蒔いておければ、相手がこれから様々な経験を積んで、将来的にあなたが一番であると気付く日も訪れるかもしれません。

いずれにせよ、告白された側は、告白によって異性として強く認識するようになりますから、そこからが真価の見せ所とも言えます。

そうは言ってもあれだけの決意で告白をして振られてしまったのだから、もう心が折れてしまって、再アプローチする気力が湧かない方や、これ以上迫っても相手に迷惑がかかるだけだと自制してしまっている方もいらっしゃるでしょう。

それでも、その胸の中で「諦める」と「諦めない」の答えが出ない堂々巡りで苦しんでいるのは、まだ相手のことが好きだからではないでしょうか。

本気になった人だからこそ、そう簡単に気持ちを切り替えられる方が不自然です。

私は、気持ちの整理がつかない時は、いったん身を引いて、方向性が定まってきてから次の行動に移ることをオススメしています。

自分の気持ちがコントロールできない状態で重大な選択を取ると、後悔したり、修復不可能な関係に進展してしまうケースを何度も目にしてきたからです。

例えば、本当は好きで諦めたくないのに、振られたつらみから、相手に暴言を吐いたり、もう辛いだけだから目の前から姿を消すし、連絡もしてこないで欲しいと宣言してしまうようなシチュエーションです。

そうなってしまったら、告白後のチャンスを自ら瓦解させてしまうような残念な展開になりかねません。

恐らくこのコラムをご覧のみなさんは、まだ冷静な自分を意識できている方々でしょうから、この後の選択は慎重に行っていただきたいです。

結果として、今は何もしないという沈黙の態度こそが、相手にマイナスのイメージを与えずに、より自分の存在の価値を認識してもらえる可能性が高まるメリットもあります。

ここで一歩引いて相手に忘れられるのが怖いという思いから気後れしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも少し離れたくらいで忘れ去られてしまうような人間ならば、もともと縁がなかったし薄情である本性が分かって儲けものです。

それこそ押しても引いてもダメなものはダメという典型的な例です。

でも、押してダメで、引きすぎても更にダメになってしまう危険性が高いのです。

相手の立場からすれば、断ってしまっている以上、急に連絡がこなくなった人間にいたずらに声をかけるのは気が引けるものです。

それまでの相手との関係にもよりますが、さすがに三か月以上全く何も連絡をしないと、風化してしまう可能性も否めませんが、一ヶ月くらい時間を空ければ自分の気持ちもある程度整理されてきますから、それからでも遅くはありません。

もしかしたら、その間相手の方が気になって連絡してくる可能性もゼロではありませんが、やはり好きになったのは自分ですから、それでも好きな気持ちを再認識できたならば、自分でアプローチをした方が理に適っています。

告白後に、恋愛を意識している相手にとって、勇ましい行動力によって見る目が変わることも大いにあり得ます。

ではどういうスタンスでワンクッション置いた後に相手と向き合えば良いかということになりますが、これも相手の性格やこれまでの関係性によるので一概には言えないものがあります。

私は知り合って一ヶ月未満の女性に告白して断られた後に、「またね」という平然を装った言葉だけ残して10日間全く連絡をしないことがありました。

捲土重来を誓い、それでもまた頑張ろうと10日後に連絡した際は、「元気?」といった相手の近況を気にする類の内容でした。

返事は比較的早く返ってきて、それから今まで以上に相手の態度が柔和になって、二人で会う機会も増えました。

なぜ告白後に警戒されずに、むしろ仲が近づいていったかと振り返ると、私が相手に対して、「あなたのことがまだ忘れらない。好きで仕方がない」という態度を一切表さないようにしたからではないでしょうか。

重く受け取られてしまうような言動を少しでも取ったり、好き好きアピールをして下に見られてしまったらアウトだという戒めが常にあったのです。

未練を見せずに仲の良い友達のように接することで(もちろんまだ好きでしたが)、相手も違和感なく接したのだと思います。

その女性は告白前には見せたことがないような深い話もしてくれるようになりました。

あまり友達モードになりすぎると、そのまま止まりになってしまうので、自分といる時はリラックスしてもらえるように努め、デートの最中は女性として意識していること行動で示すように工夫しました。

話は戻りますが、わざと告白を断ったような相手ならば、臆せず気持ちを伝え続けることで明らかに相手の態度も変わってくるでしょうし、向こうから逆告白される展開も想定できます。

そんな稀有なパターンではなくて、恐らくあなたが気になるのはあくまでも脈なしからの大逆転方法ですよね。

基本は相手の態度の変化や気持ちの温度差を感じながら、緩急つけて接して行くスタンスが大切になってくるでしょう。

その過程で一人の異性だけを想い続けて手応えを感じられずにしんどくならないように、可能ならば同時並行として別の出逢いを模索してみることもオススメします。

一番の理由は心の余裕を保つためですが、そういう上手くいかなさを痛感している時ほど心を惹かれるような新しい出逢いもあるものです。

別の異性とはすんなりカップリングするようなケースも多数報告されています。

新しい出逢いの中で、やっぱりあの人じゃなければダメだという気持ちが改まるならば、それはそれで自信を持って再アプローチすれば、悪い展開には進まないでしょう。

それらの経験は未来への糧になります。

相手の眼に映るのは、告白した以前のあなたではないからです。

でも、

やっぱり断られているのに追ってしまうのはエゴではないか。

この思いからどうしても先に進めずにいるのかもしれません。

良心から葛藤されているのですね。

はっきり断言できますが、相手に迷惑をかけてしまうと危惧しているあなたならば、まず相手を苦しめる可能性は少ないです。

ニュースで報道されるような悲惨な事件は、共通して身勝手で一方的で、感情のコントロールが行えずに道理を外れた人間の所作ですから。

あなたはそういう相手を不幸のどん底に陥れようとする人間ではないはずです。

実際には告白されたことで相手も気になっているかもしれないのに、勝手に決めつけてしまってチャンスをみすみす逃していたらもったいないですよね。

時間を少し空けてみて相手の変化をうかがったり、気持ちを小出しに伝えたり、それでもダメなら別の出逢いに切り替えたり、臨機応変に恋路を楽しめれば否が応でも成長出来ますよね。

告白をして断られたら諦めなければ罰せられるという法律はこの国に存在しません。

他に好きになる異性を求めるのも、同時進行するのも良しなのです。

あくまでも取捨選択の自由、主導権はあなたにあります。

告白をして断られてからが本当のスタートです。

ここでめげずに、次の可能性を模索しているあなたは着実に成功に近づいています。

2015年12月1日

Posted by TAKA