第164回「ほめる生き方を選んでみませんか?」
一般社団法人日本ほめる達人協会主催のほめる達人検定。
この資格を知ったきっかけは、某テレビ番組で放送されていたことです。
実際の検定内容を映していましたが、受検者同士がほめ合っているインパクトの強い場面が紹介されました。
即日初めて顔を合わせた見知らぬ人間同士の行いなのです。
斬新な光景が脳裏に焼き付いたのを覚えています。
そして私は何かに駆り立てられるかのように、試験に申込みました。
申し込みのタイミングは、検定日の3日前です(笑)
その日の夜には、満員になっていました。
ほめ達は、その名の通り、相手の良いところをいろんな観点から発見できて、それを声に出して相手に伝えることができるコミュニケーションスキルとその効果を、体験を通して学べます。
「ほめる」とは、人・モノ・起きる出来事の価値を伝えること。
ほめ達検定に受かると、実生活でプラスのチャンスが増えることを実感できるとの説明を受けました。
会場に到着すると、全100名の受検者が室内に溢れかえっていました。
見回したところ20代の学生は少ないようで、30代~50代の社会人が占めているようでした。
3級の内容についてですが、受検して合格することで、日常生活ですぐにでも役に立てるように作られていました。
ほめ達検定で学ぶノウハウの背景には、コーチング、NLP心理学、脳科学など具体的な理論については、2級以上から学べます。
3級では、脳科学についても触れられていました。
恋愛にも関係する観点としては、「男性脳と女性脳の違い」についても取り上げられていました。
3級全体の流れは、セミナーを受けた後に、10分休憩をはさみ、検定試験という順番でした。
「左隣りの受検生の良いところを見つけてほめてください」リレーといった実技が行われたり、
「制限時間5分以内に、自分が言われて嬉しい言葉をできるだけ多く書いてください」と言った問題が出されました。
私は33個書きだすことができましたが、受検生の中で一番多く書けた方は、全51個で、過去最高は80個だそうです。
休憩時間や試験終了後に、同じ列の受検生二人と左隣りの方とお話をしましたが、その中の一人が、
「開始までは、重い空気だったけれども、こうして話してみるとみんな素敵な人でした」
というような本音を吐露してくださいました。
検定後には、ほめ達合格者による懇親会が行われましたが、私はその後宅建合格祝勝会に参加するため、せっかくのチャンスでしたが、パスしました。
その後に受けた2級試験終了後の懇親会には参加しましたが、とても温かみのあるほめ達同志が集まって、実りのある会になりました。
3級の検定内容と、ほめ達の基本的な内容については、西村講師著作の『ほめる生き方』の中でふんだんに書かれています。
ほめ達検定3級に合格することで、ほめることの意義を再認識させられると同時に、試験を通してほめることの効果も即実感することができます。
人間の脳は一人称を区別しないとのこと、誰かをほめることは、自分をほめることに繋がるとのことです。
あなたのこんなところが素敵です。
ほめの効果は、「あなた」という他者を引き立てるだけではなくて、自分自身をも認めて自信を芽生えることができる仕組みのようです。
つまり自分で自分をほめていることにつながるのです。
実際に、ほめ達合格後に、一層ほめ実践を行うことにしていますが、ほめは人間関係の潤滑油だと認識させられてます。
まずほめる。思いつきでもひらめきでも良いからほめてみる。理由は後から考える。
そういう習慣が身につくことで、人間関係の幅が広がって行きますし、人と会うのが億劫ではなくなっていく効果もあります。
ほめるということは簡単なようで、案外実践してみると難しく感じる方もいるかもしれません。
ほめるためには五感を働かせて、相手の長所や価値を見つけて、それを伝える行動力が必要だからです。
ほめることを厭わずに惜しみなく発揮できる人間は、必ず相手からも大切にされます。
誰だって人に認められることは嬉しいものです。
こう言うと、
でも、ほめることで相手を調子に乗らせてしまったり、相手を操作するために行う輩もいるのだから、危険性もあるんじゃない?
と思われる方もいるでしょう。
確かに、人に気に入ってもらうため、自分の思うようにさせるために行っている方もいるでしょう。
人を思い通りにさせるために美辞麗句を並べる行為は長続きはしませんし、winwinの関係にはなれません。
ほめることとは、相手も自分も良い気持ちになれる関係と言えるのではないかと私は思います。
世の中は圧倒的にほめる人間が少ない現実を踏まえれば、何も行わないよりも、ほめる方が何かのためになる可能性が高くなるのですから、やる価値はあると思います。
ちなみに、ほめることの意義は、ほめ達検定以外にも、ミリオンセラーを超える阿川佐和子さん著の『聞く力』の中でも触れられています。
ほめ達検定の中では、相手の欠点や劣る点を責めたり叱って改善させるよりも、相手の長所をほめてやる気を伸ばすと、欠点を指摘しなくとも、自ら改善しようとする傾向があるという実例もありました。
夜回り先生で有名な水谷修先生も、「10ほめて1叱れ」という古来の教育方針のように、いかにほめることが大切なのかを説き続けています。
2012年の自殺率は実に15年ぶりに3万人を下がった一方、20~39歳の各年代における死因の第1位が自殺でした。
勤労問題が最も高く、それ以外でも就活に失敗したことや進路に対する悩み等が起因していることが判明しています。
私も心の病を緩和できるような支援に尽力し続けます。
あなたのそこが素晴らしい、あなたにはこんなにいいところがあるんです。そう伝え続けるだけです。
願わくばみなさんにも、このコラムに書いたようなほめる生き方をオススメしたいところです。
一人の力は大したことがないかもしれませんが、何人もの人間が動けば確実に環境は変わってきます。
ほめる生き方は無償でいつからでも実践できて効果は確実です。
今日からでも始められます。
参考文献:『ほめる生き方』『心をひらく「ほめグセ」の魔法』『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』
いずれもほめ達検定講師西村貴好氏著
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