第289回「文字の切れ目が縁の切れ目-怒りを解放して楽になる-その2-」

2015年11月30日上手くいかない恋愛関係怒りの解放

※フェリーから撮影した広島厳島神社


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あなたは相手と向き合おうとした。

でも相手はその誠意に目を背けて、気配ごと消し去った。

もうここらが潮時であることは心で分かっている。

認めたくないからこそ相手への怒りが沸々と湧きあがってくるのは至極当然のサイクルなのです。

そしてその怒りの感情は決してマイナスではありません。

むしろ、無視される関係から卒業するために必要なプロセスなのです。


失恋から立ち直るまでの7段階 として、以下の段階が示されています。


答えを求める→否定→交渉→悪化→怒り→受容→希望

 

臨床心理学者のSuzanne Lachmannさんによる理論ですが、怒りの感情を、回復のステップとして認めています。

あなたが置かれている恋路からは、失恋のステップとは無関係のように思えるかもしれませんが、

無視を喰らってしまった以上は撤退せざるを得なくなるわけで、心が立ち直るステップとしては共通しています。

怒っていいんです。

激オコぷんぷんで当たり前です。

だって、何度も何度も無視をされたのですから。

どんどん怒りを認めた方が心の回復にとってはプラスなのです。


だからと言ってその怒りを意中の相手に思いっきりぶつけたり、

両親や同僚に当たり散らしてまで、怒ることを推奨しているわけではありません。

そういう破壊活動に救いはなくて、因果応報のように自分に返ってきます。

自分の中でいかに消化できるかの焦点が大切です。

一人になって思いっきり叫んだり(カラオケなどベストです)、

白紙に相手への怒りや理不尽な思いのありったけ書きなぐったり、

身体がへとへとになるくらい運動で発散してみたり、

話を聴いてくれそうな友人に聴いてもらうことが効果的なのです。

心のデトックスのように、怒りを放出することです。

怒れば怒るほど立ち直りが早くなれます。

外部に発散すると、次第にクールダウンしていき、

周りから指摘されなくても、「あの人にもあの人なりの事情があったんだ」という余裕や、

「もうあの人には冷めた。次行こう」というステップに進めるようになるわけです。


そもそも怒という漢字の語源は、

「女+又(手)」で、「手で労働する奴隷」を示したもののようです。

「奴隷は粘り強く働く」ということから、「奴」という漢字は、「粘り強い」という意味を発するようになったようです。

力を込めて労働する奴隷は粘り強いという解釈になり、その状態に心を加えると、「怒」が完成します。

そして、「心を強く緊張させること」「じわじわと来る心のストレス」という意味を持つようになったそうです。

あなたは誰の奴隷になる必要もなければ、もっと自由になって尊重されるべき存在なのです。

怒りを解放して行くと、自然にあなたの心は自他ともに恕せる(ゆるせる)ようになっていくのです。

2015年11月30日

Posted by TAKA