第103回「片思いにピリオドを打つタイミングは」

2015年12月2日上手くいかない片思い


世の中には、どれだけ相手のことを想っていても、報われない恋愛が存在します。

「こんなにもあなたのことが好きな人は私しかいない」

「私といると幸せになれるのに」

相手を想う気持ちは誰にも負けないくらい大きいのに、決して恋人としては受け入れてもらえない現実に悩まれている方は実に多いです。

報われない片思いならば、完全に気持ちを切り替えて次に進めれば、楽になれるかもしれません。

ところが、現実はそう簡単に心のコントロールが出来ずに、明日を悩み続けている方が少なくないのです。

その類の相談でよくあるのは、「告白して断られた後に、相手と仲良くなった」ケースです。

告白を相手に受け入れてもらえなかった場合は、関係がきまずくなって、距離が開いてしまったり、避けられてしまうケースもあるのですが、前述したケースは、相手の方が以前よりも増して親近感を持つようになるパターンです。

よくある告白後の関係の変化をまとめると、

1.相手からの連絡が増える
2.二人で会う機会が増える
3.相手から褒めてもらえる言葉が増える
4.相手がこれまで話してくれなかったような、深い話をしてくれるようになる


等が見られます。

告白を断られた側からすると、「相手の言動が(良い意味で)変わってきたし、もしかしたら次はイケるかも」と、期待を持ってしまうものです。


ところが、満を持して2度目、3度目の告白をしても、

「ごめんね。気持ちは嬉しいけれども、恋人としては無理」

と言った、前回を彷彿とさせるような返事が待っているのです。

中には、告白をしようとしても、うまくかわされたり、話を変えられてしまう方もいらっしゃるようです。

彼氏・彼女がいる相手で、二人で会ってくれていい感じな場合もそういった態度を取られることがあります。

「もしかしたらもう少し関係性を築けば相手の気持ちが変わるのかもしれない」

という希望的観測と、

「いや、やっぱり告白をして断られているし、無理だよ」

という、諦観が交錯して、相手の言動に一喜一憂する日々が続きます。


やがて心身ともに疲れ果ててしまい、暗中模索の先に私のもとにいらっしゃるのです。

最長5年以上、一人の異性に片思いを貫いている方もおられました。
  
しかしながら、このような不安定な片思いをされている方が成就するケースは、これまで私が知る中では、皆無でした。
 
私自身の片思い経験も含めてもです。
  

相手が告白後に態度が変わったのは、自分を好きになってくれた相手への好意の返報性なのかもしれません。

ただ、それは人としての好意であり、恋愛関係としては別物と認識されている可能性が高いのです。

「この人は私のことをそれでも好きでいてくれるんだ」

という安心感から、相手が心を開いてくれている場合もあります。

こちら側からしたら、その振る舞いこそが嬉しくもあり、辛くもあるわけですけれどもね。
  

もしもみなさんが「このままの関係で良いのだろうか」と、悩み続けているとしたら、それは転機なのかもしれません。
  
縁がある相手ならば、どれだけ長い時間が経っても結ばれることもありますが、自分を認めてくれて、受け入れてくれる関係を築くのに、長年の年月が必須条件ではないのです。

どれだけの時間を使って努力しても、想いを伝えても、叶わない恋は存在します。
 
見切りをつけるタイミングは人それぞれですが、勇気を出して新しい一歩を踏み出せた先には、見えなかった世界が広がるものです。

失恋後や、一つの恋が終わった後は新しい発見の宝庫です。

これまで一人の異性に向けられていた目線が切り替わると、身近な世界にも魅力的な異性が存在することに気付くものです。


最後に、私のもとに届けられた一通のメールを紹介して終わりにします。


僕はかれこれ3年くらい同じ女性に対してアプローチを続けてきました。

どれだけ頑張っても相手に恋愛対象として見てもらうことはありませんでした。

なかなか諦めきれなかったのですが、TAKA氏さんのコラムを読んで、このままではいけないと思い、断腸の思いで自分から
距離をおくことにしました。
 
数ヶ月間は毎夜寂しくて、辛くて眠れませんでした。
そんな僕ですが、最近恋人ができました。
 
僕が片思いをしていた頃からよく話を聴いてくれて、支えてくれた女友達です。

今はあの頃が嘘だったかのように、楽しい日々を過ごしています。

自分を必要としてくれる存在って世の中いるんですね。

片思いをしていた頃の女性は素敵な人でしたが、僕のことを想ってくれる彼女は最愛の人です。

孤独な時間をたくさん過ごしていた分、今度は彼女を幸せにしたいと思っています。


2015年12月2日

Posted by TAKA